「高等特別支援学校、みんなで合格するぞ!」張り切る中学生3人組

前回、就労の実現と将来生活で必要となるスキルに優先順位を決めてから、お子さんに習得させることが有効であることをお話ししました。

今回は、お悩みの親御さんが多いと思われるお子さんの学習について、「就労を実現するための最低条件」のうち、「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力、簡単な四則計算能力)」にスポットをあててみたいと思います。お話しする内容としては、学習に対する考え方、そして、その後に具体的にどのように学習するのが効果的なのかについて、すすめていきます。

学習の目的(目標)を明確に

まず、お子さんの学習に関して考えなくてはならないことは、

  • どこまで学習させる必要があるのか
  • そして、それをいつまでに学習させる必要があるのか

ということになります。それを考えるためには、学習の目的(目標)が何であるかを明確にしなくてはなりません。

将来の生活するためのスキルとしては、前回、前々回にて努力目標を設定しました。ただし、今回は「就労の実現」を最低限クリアしたい目標として設定します。

ですから今回は、「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力、簡単な四則計算能力)」のお勉強的な学習面に限定して、どうするべきかを考えます。前回までの将来の生活するためのスキルの習得とは切り離して考えていきましょう。

「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力、簡単な四則計算能力)」のお勉強的な学習面については、何をどこまで学習したら良いでしょうか。また、いつまでに学習したら良いのでしょうか。

ここで考えるべきことは、取りあえずの学習の目的(目標)が「就労の実現」だということです。「就労の実現」を前提とすれば、それを実現させてくれる進路先を選択することになります。発達障害児は、知的な遅れを伴うことが多いですから、高校進学の際の進路先は、その多くが特別支援学校(高等部)となると思います。さらに、「就労の実現」の可能性をアップする場合には、高等特別支援学校への進学を目指すことになるでしょう。

仮に進路先が特別支援学校(高等部)の場合でも、就労する際には「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力、簡単な四則計算能力)」が求められますから、特別支援学校(高等部)を卒業するまでに(就労先が決まるまでに)、「最低限の学習能力」を習得しておく必要があります。

また、高等特別支援学校への進学する場合は、入学者選抜試験に合格する必要があります。この試験の内容は学校によって異なりますが、筆記試験(学力試験)もありますので、高等特別支援学校を目指す場合には、入学者選抜試験(中学3年に在籍時:試験時期については「募集要項」を確認してください)までに、「最低限の学習能力」を習得しておく必要があります。

「最低限の学習能力」とは?

ここで「最低限の学習能力」とはどれくらいのレベルなのかを、確認しておく必要があるかと思います。はっきりと明確な基準はありませんが、おおよそ小学校卒業レベルの学力があれば、十分だと考えます。

その理由は、就労先で求められる学習レベルが、簡単な仕事マニュアルを読み解いて仕事内容を理解できる能力、簡単な報告書の作成能力などであろうことを考慮すれば、おおよそ小学校卒業レベルの学力があれば、対応できるだろうとの推測からです。

また、高等特別支援学校の入学者選抜試験の内容が、学校によって異なりますが、おおよそ県の教育委員会のホームページや募集要項を確認すると小学校高学年の学力程度との記載が多いからです。

これらを、総合的にまとめると以下のとおりとなります。今後の参考にしていただければと思います。

今回のまとめ

最低でもどこまで学習したらいいのか

  • 小学校卒業レベル

いつまでに学習したらいいのか

  • 進学先が特別支援学校(高等部)の場合、「就労先が決まるまでに」
  • 進学先が高等特別支援学校の場合、「入学者選抜試験までに」

何を学習したらいいのか

  • 通常は、「国語」「算数」

※高等特別支援学校の入学者選抜試験の学力試験については、「国語」「算数」の2教科というところが多いですが、「英語」も試験科目となっている場合がありますので、ご自身で募集要項を十分にご確認ください。

今回はここまでです。次回以降は「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力、簡単な四則計算能力)」を習得するための具体的な方法などについてお話しします。お楽しみに。

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