「不登校問題!そろそろ何とかしましょう!」決意するお母さん

前回は、普通学級に在籍する発達障害児のお子さんは、不登校や保健室登校になりかねない危機に直面することがあることをお話ししました。

現実に不登校になってしまった生徒は、健常児も含めて数多く存在します。

しかし、不登校になってしまっても、学校側はあまり親身になって対応してくれない現実があることを知っておいた方が良いと思います。

ですから、親御さんは、お子さんが不登校にならないように、自衛手段を考えていかないといけないと思います。

今回は、まず、不登校の問題点について考えていきたいと思います。

そして、どうすればわが子を不登校にさせずにすむか、その方法について、一緒に考えていきましょう。

不登校は深刻な社会問題

不登校の男の子

前回、息子の中学校の卒業式のお話をご紹介しました。

息子のクラスにも不登校の生徒が2名いたのは知っていましたが、普段は、あまり気にしていませんでした。

しかし、卒業式の異様な雰囲気のなかで、不意に不登校の生徒の存在に気づかされてしまったのです。

おそらく、息子の学年には、十数名の不登校の生徒がいたと思います。息子の学校では、全生徒の数%の生徒が不登校になっているという、とても由々しき事態に陥っていました。

引きこもりの男の子

文部科学省のホームページを確認したところ、平成28年度の全中学生のうち10万人を超えて、全生徒数の約3%が不登校になっています。

実に33名に1人が不登校になっているというのですから、1クラスに少なくとも1名以上の不登校の生徒がいる計算になります。

同年度の全小学生でも3万人を超える児童が不登校になっています。全生徒数の約0.5%が不登校になっています。208名に1人が不登校になっています。

小学校では、1学年あたりの不登校数が平均でおおよそ5千人ですが、これが中学生となると3万人を超えるようになります。学年別の傾向としては、学年が上がる毎に不登校数が増えていく傾向にあります。

この数字は健常児も発達障害児も含めた数ですので、そのうちの発達障害児の数は不明ですが、相当数に及ぶと思われます。

※この統計は、年間のうち30日以上を欠席した生徒数であり、病気や経済的理由による欠席を除いています。不登校の状況については、こちらに掲載されています。

上記の文部科学省の不登校の児童・生徒数のデータを見ればご理解いただけると思いますが、信じられないような膨大な人数の児童・生徒が不登校になっています。

中学校では、全国平均で1クラスに1人以上の不登校の生徒がいる計算になります。

学校の先生はよく忙しいと聞きますが、いくら忙しいにしてもよくもここまで悪化させたものだと逆に感心させられます。それに本当に忙しくてまったく余裕がないというもの、疑問に感じています。

困っている先生

もちろん、真面目に不登校問題に取り組まれている先生もいらっしゃることと思いますので、すべての学校の先生がそうではないことを、念の為、申し添えておきます。(不登校の問題は、教育現場の先生だけではなく、各自治体の教育委員会、文部科学省全体の責任だと思います)

学校の先生の仕事は、本来はとても大変だと思います。特に、いつもクオリティの高い仕事を目指している先生は、本当に大変だと思います。

しかし、先生の仕事は、クオリティを下げようと思ったら、いくらでもクオリティを下げられる仕事だとも思っています。特に、ベテランの先生で自信をもって仕事されている先生に、その傾向が高いと思っています。

これについては、こちらもご参照ください。

子どもたちには、健常児、発達障害児の区別なくそれぞれに未来があります。その未来が明るいものでなければなりません。

なぜなら、その子どもたち自身の将来の問題もありますが、それだけではなく、将来の日本を支えていくのもこの子どもたちだからです。

不登校の男の子

その子どもたちの3%もの子どもたちが、何らかの事由で不登校となることは、とても大きな社会問題です。

3%という数字は少なく感じるかもしれませんが、実数でいえば日本全体では1学年平均で3万人以上です。こんな状況が10年も続けば、30万人以上が不登校になってしまう計算です。

不登校の問題は、その子どもが中学校を卒業すれば解決するものではありません。

学校側としては子どもを卒業させてしまえばそれで終わりになりますが、その子ども自身にとっては、将来に向かってずっと継続する可能性の高い問題です。

さくら幸子探偵事務所
さくら幸子探偵事務所は全国のいじめ・嫌がらせ調査に対応している総合探偵事務所です。

不登校は「ひきこもり」予備軍

不登校の男の子と両親

「ひきこもり」という言葉も、よく聞く言葉です。

既に「ひきこもり」が社会問題となって久しいですが、「ひきこもり」になった人たちもそのきっかけのほとんどは、「不登校」だったと思います。

家族に「ひきこもり」となった方がいると、家族の負担はとても大きくなると思います。家族も、「ひきこもり」となった本人も、誰も幸せな人はいません。

「ひきこもり」となった本人も、決して今の状況を良いとは思っていないはずですが、だからといって、既に社会との断絶の期間が相当経過している場合、社会復帰するのもとてもハードルが高いのも事実です。

ですから、親御さんの立場としては、お子さんを「ひきこもり」にしてはいけませんし、そのきっかけとなる「不登校」になることも避けなければならないと考えます。

お子さんの最終目標は、将来の幸せな生活

就労できました!

ここまでで、不登校が社会問題にまで発展している実態をご理解いただけたと思います。

文部科学省のデータでは、特別支援学級、特別支援学校の不登校の状況はわかりませんが、基本的に不登校は、通常、主に普通学級を舞台にして発生していると思います。

なぜなら、普通学級以外では、あまり不登校の話題を聞かないからです。また、特別支援学級、特別支援学校では、制度の特性上(先生1名あたりの担当する児童・生徒数が少なく、ケアが行き届いている)、不登校が発生しにくい環境だと考えています。

文部科学省のデータを見ると、不登校の主な原因は「①いじめを除く友人関係をめぐる問題」「②学業の不振」「③家庭に係る状況」となっています。

昨今大きな社会問題となっている「いじめ」を原因とする不登校数が極端に少ないのは、ちょっと作為的なものを感じたりしますが、①、②が不登校の主な原因というのは、普通学級ではよくあることなので、納得がいきます。

普通学級に在籍する発達障害のお子さんの課題としては、お子さんを「ひきこもり」「不登校」にさせないことが、最も重要なことだと思います。

なぜなら、お子さんにとって重要なことは、普通学級に在籍することではないからです。

あくまでも、お子さんの最終目標は、将来の幸せな生活です。

笑顔の作業服の男性

仮に普通学級に在籍していなくても、将来の幸せな生活への模索は可能だと考えます。

将来の幸せな生活へのプロセスに就労の実現は欠かせませんから、就労を実現するための最低条件をどのようにクリアしていくかを模索していけば良いのです。

就労の実現に普通学級に在籍することは、絶対条件ではありません。

むしろ、学齢期にお子さんに無理をさせて、就労を実現させるために必要な事項を学べなくなる事態に陥ってしまうことの方が、問題だと考えるからです。

なお、就労を実現させるための最低条件については、こちらをご参照ください。

また、普通学級に在籍することによって、就労の実現にさまざまな問題が生じることがあります。それを回避するためにこちらも、ぜひご参照ください。

今回のまとめ

不登校は深刻な社会問題

  • 平成28年度の全中学生のうち10万人を超えて、全生徒数の約3%(1学年で3万人超)が不登校。(33名に1人が不登校)
  • 「ひきこもり」のほとんどは、不登校が原因

親御さんがもっとも気をつけるべきこと

  • お子さんを「ひきこもり」「不登校」にさせないこと
  • お子さんの最終目標は、あくまで将来の幸せな生活(就労の実現)

今回はここまでです。次回は、わが子の不登校の危機をできるだけ早く察知する方法、そして具体的にお子さんを不登校にさせないために、親としてどう対応したらいいのかについて、一緒に考えていきましょう。お楽しみに。

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