ひとりぼっちの男の子

発達障害のお子さんをいじめから守るためには、まず、いじめがどんな環境で発生しやすいのか、どういう状況で発生しやすいのかなどを知っておく必要があると思います。

もし、ある程度予測ができるとしたら、いじめを防止したり阻止したりすることができるかもしれません。

普通学級にいじめが発生しやすいのは、どうして?

普通学級の教室

発達障害児へのいじめは、主に普通学級で発生しています。

私の息子も普通学級に在籍しているときに、深刻ないじめをうけた経験があります。

息子へのいじめに対して、私がどのように考えて具体的にどのような対応したかについては、別途近いうちにご紹介する予定です。

また、普通学級にお子さんが在籍する親御さんから、いじめに関する相談をうけたり、過去に普通学級にお子さんが在籍していた親御さんから、お子さんのいじめに関する体験談を聞く機会が多くありました。

普通学級は、一般的にいじめが発生しやすい環境だといえると思います。

特別支援学級や特別支援学校でも、他害をしてしまう発達障害児などがいるため、いじめがまったくないわけではないと思いますが、あまり多くは聞いたことがありません。

いじめが普通学級では発生しやすく、特別支援学級や特別支援学校では発生しにくい状況は間違いない事実だと考えています。

その理由は、いくつかあると思いますが、最も大きな理由は、担任の先生が管理している児童・生徒数にあると考えています。

通常、普通学級では担任の先生が1名で、最大40名の児童・生徒を管理監督しながら学級運営をしています。

特別支援学級では担任の先生が1名で、最大8名、特別支援学校では担任の先生が1名で、平均3名くらいの児童・生徒を管理監督しながら学級運営をしています。

ですから、普通学級では、担任の先生の監視の目が行き届きにくいことが、いじめが発生する最大の理由になります。

普通学級では、健常児でさえもいじめの被害にあうことが多々あります。発達障害児の場合には、特にいじめが発生しやすい傾向があるともいえます。

さくら幸子探偵事務所
さくら幸子探偵事務所は全国のいじめ・嫌がらせ調査に対応している総合探偵事務所です。

発達障害児に対するいじめを解決には、その原因分析のうえ根本的な解決が必要

泣いている子どもに寄り添い、話を聞いているお母さん

いじめの発生原因別の観点からみると、発達障害児に対するいじめは2種類あります。

なぜ、このような観点からいじめを分類して、みなさんにお知らせするかといえば、同じいじめの問題でも、いじめ解決への対応方法がまったく違ってくるからです。

ですから、わが子へのいじめの発生を認識したら、親御さんとして最初にするべきことは、いじめの原因やきっかけがどこにあったのか、十分に把握すべきです。

まずは、お子さんからいじめがどのような状況で発生したのか、具体的にどのようなことがあったのかなどを十分に聞き取りすることから始まります。

そして、お子さんから聞き取りした内容と、その後、担任の先生や他のクラスメートなどから聞いた話を、照らし合わせて事実確認をする必要があります。

両者の話に矛盾点があるとしたら、どちらの話が正しいのか十分に検証する必要もあると思います。

いじめに関しては、いじめる側が絶対に悪いということは言うまでもありませんが、もしもいじめの発生原因が発達障害児にあるとしたら、いじめ加害者側をいくら非難しても問題解決にはならないからです。

いじめの問題解決には、そのいじめの原因分析のうえ、その原因から排除するようにしないと、根本的な解決をはかれません。

ですから、本編では、いじめの原因別に分類してみました。

<発達障害児に対するいじめは2種類(原因別に分類)>
  1. 発達障害児を原因としないいじめ
  2. 発達障害児を原因とするいじめ

(1) 発達障害児を原因としないいじめ

涙を零している男の子

いじめが発生しやすいのは、普通学級です。

また、いじめが発生するのは、先生の監視の目が届かないところで起こります。このような状況のなかで、発達障害児はいじめのターゲットになりやすいのです。

その理由は、発達障害の障害特性によるところが大きいと思います。

特に、見た目(オウム返し、常同行動など)で、健常児からみるとその特徴的な行動から、からかいの対象になりやすいと思います。

ちょっとしたからかい程度ならばよいのですが、こういったからかいは時としてエスカレートする傾向にあります。

また、加害者側からすると、ちょっとしたからかい程度の認識でいても、被害者側の心が深く傷ついていることもあります。

被害者側が怒ると加害者側はもっと面白がって、いじめがさらに深刻化することもあります。

このようないじめは、加害者側に全面的な非があり、被害者側にはまったく非がないケースです。

(2) 発達障害児を原因とするいじめ

仲違いする男の子

逆に被害者側に、原因があるケースもあります。

例えば、発達障害児は、一般的に他者とのコミュニケーションを取ることが苦手な子どもが多いです。

相手の気持ちを読み取れずに不用意な発言をして、相手を怒らせてしまうことが多々あります。

相手を怒らせているのに気がつかずに、不用意な発言を継続させてしまい、さらに相手を怒らせてしまうことになれば、相手との関係が悪化します。

怒らせた相手とそれに賛同する子どもたちから、いじめをうけてしまうこともあります。

これについては、こちらをご参照ください。

ここで、念の為、もう一度申し上げておきますが、どんな状況であっても、いじめの問題ではいじめをする方が全面的に悪いことを申し上げておきます。

ですが、このような状況で怖いことは、発達障害児の非が全面的に問題視されて、いじめが肯定化されてしまうことです。

いじめの問題では、いじめの加害者の方が悪いというのが、今ではスタンダードの考え方になってきています。私もこの考え方を支持します。

以前では、いじめられる方にも問題があるといった論調もあったのですが、それをいじめの加害者が言ってはいけないと考えます。

ダメ!絶対!

もし、いじめられる方にも問題があるからいじめてもいいという考え方がまかり通るならば、相手に報復することが許されることになるからです。

このような考え方は、それ自体に問題があります。

報復されることが許されるのならば、報復された方もさらに報復することを許されるからです。

やられたら、1回だけならやり返してもいいなんてルールなどありませんから、そうなると、もう、その後は報復合戦になってしまい、それこそ収拾がつかなくなってしまいます。

このようなケースの場合、いじめの原因が発達障害児にあるため、問題解決に向けて正確な判断ができない担任の先生も少なくありません。

担任の先生の対応がいじめ問題をこじらせてしまうこともあります。

また、いじめをうけた被害者側の親御さんの対応も、注意が必要です。

このようないじめの原因が、発達障害児側にあるケースでは、いじめ加害者側に一方的に攻めるような発言をすると、これもまたこじれる原因になります。

もしも、お子さんが原因でいじめが発生した場合には、お子さん自身の問題を解決しないと、また、同じようなトラブルが発生しますので、注意が必要です。

この場合の改善方法、集団生活でうまくやっていく方法については、こちらをご参照ください。

今回のまとめ

いじめはどんな状況であっても、絶対的にいじめ加害者側が悪い

発達障害児に対するいじめ対策

  • いじめ防止の観点から、発達障害のお子さんのいじめがどんな環境で発生しやすいのか、どういう状況で発生しやすいのかなどを知っておく必要がある

普通学級はいじめが発生しやすい環境

  • 普通学級の担任の先生は管理している児童・生徒数が多いので、担任の先生の監視の目が行き届きにくいため、いじめが発生しやすい

発達障害児に対するいじめの解決には、その原因分析のうえ根本的な解決が必要(お子さんから聞き取りした内容と担任の先生や他のクラスメートなどから聞き取りした内容を十分に照らし合わせて、事実確認を行う。矛盾点があれば、どちらが正しいのか十分な検証が必要)

  • いじめの発生原因別の観点からみると、発達障害児に対するいじめは2種類ある
  • いじめの原因が発達障害児にある場合、お子さん自身の問題を解決しないと根本的な解決にならない

今回は、ここまでです。

発達障害児に対するいじめが発生した場合、なかなか解決できずに問題がこじれてしまうことがあります。問題が深刻化してしまうと、いじめ解決がむずかしくなります。

このような状況のなかで、お子さんのために最も良い選択をする必要があります。お子さんのメンタル面でのケアも重要です。

次回は、いじめ問題が深刻化してしまったとき、親御さんとしてどのような対応をすべきなのかについて、一緒に考えていきましょう。お楽しみに。

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