時間が経過していく時計

前回、時間にこだわりのある子どもについてお話しました。今回はその続きです。

時間にこだわりのある子どもは、よく観察すると時間どおりに行動できないことに不安を抱いているようにも見えます。時間に縛られているようにも思います。こう申し上げると時間を守ろうとするのだから、いい傾向にあるのではないかという方もいるかもしれませんが、ちょっと違います。

予定時間がちょっとでもくるってしまうとパニックを起こしてしまうのですから、結果的に時間を守ることができなかった日は、下手をすると半日無駄に過ごすことになります。ちょっと時間がずれただけでパニックを起こすことは、日常生活に大きな支障が生じます。

前出の臨床心理士の先生は「時間にこだわりのある子どもは、時間に縛られているのです。 言い換えると、時計に縛られているのです。ですから、日常生活の行動の基本にあるのは時計です。お母さんのいうことや先生のいうことを聞きながら生活しているのではなく、時計のいうことを聞いて行動しているのです」とお話しされていました。

なかなか説得力のあるお話です。こういう子どもの行動は、「何をしたいからこうする、または、何をしなければいけないからこうする」ではなく、「今、時計が何時何分だから、こうしなくてはいけない」という行動をします。時計どおりの行動をとることで精神的な安心感を得ているから、それが崩されるとパニックを起こしてしまうのだといいます。

現実の日常生活は、予定変更だらけです。予定どおり、時間どおりには物事が進むことは稀です。日本の鉄道会社のダイヤグラムは世界一との声もありますが、電車が遅れることもあります。バスの場合は道路事情や天候によっては、もっと遅れることもあります。時間に強いこだわりをもつ子どもには耐えがたい世界なのかもしれません。

また、時計に縛られている子どもは、いつも時間どおりにしなければいけないと思い詰めているため、その表情はいつも強張っていて、幸せそうではありません。いつも行動を時計に決められているのですから、当然のことかと思います。したがって、このような子どもの場合は、時計の呪縛から解放してあげないと、本当の解決はできないと思いました。その旨を先生に伝えると「そのとおりです」と回答がありました。では具体的に、どのようにしてあげれば良いのでしょうか。

今回はここまでです。次回「時計からの解放」をお楽しみに。

スマイル「予定変更への順応」関連記事