お医者さんと男性の患者さん

私は転勤族だったため、定期的に引越ししなければならない状況で、息子もそれに合わせて新しい環境に適応させていかなければならない事情がありました。みなさんはどうでしょうか。多くの方は地元に定住されているため、引越しには縁遠いと思いますが、お子さんに環境の変化がまったくないわけではありません。お子さんが就園の年齢になれば、初めて家族以外の第三者と長時間一緒に過ごすこととなります。就学となれば、またさらに環境の変化が生じるわけですから、環境変化への適応力を少しずつ養っていく必要があるでしょう。

私は、息子はできるだけ環境変化に適応できるように子育てに気を配ってきました。その理由は、前述の病院、歯科医院で抱いていた疑問があったからです。発達障害に理解のある病院、歯科医院はそう多くはありませんので、ある程度の遠距離の通院となる可能性が高くなります。また、病気や虫歯などの治療が目的の通院となれば、複数回または定期的な通院が必要となりますので、家族、本人ともに、負担が大きいものです。

お子さんが幼いうちは仕方がないと思いますが、学齢期を迎える頃になると体も大きくなって子どもの制御がむずかしくなりますので、通院の負担はさらに大きくなります。通院の際に、お子さんが行先を理解するようになると強い拒否反応を示すと思いますので、親御さんの負担は計り知れません。

ですから、幼いうちに病院、歯科医院への耐性を身につけさせることが、必要だと思いました。また、幼いうちに環境変化に慣れさせるのは病院、歯科医院だけこだわらず、すべてのことにチャレンジしようと考えました。その理由は、息子が社会で健常者とかかわりをもって生きていくためには、健常者が利用している施設や店舗などに適応していく必要があると考えたからです。また、将来、就労も視野に入れるとしたら、環境変化への取り組みは必須だと考えました。

病院や歯科医院は診察室にひとりで入ることができるようにしました。息子の場合は、どちらも中学生で達成できました。診察室にひとりで入るためには、病院では病気の症状などを自分の力で説明できなければなりません。歯科医院では、多少痛いかもしれないことを我慢する覚悟がないとむずかしいかもしれません。息子の場合は、病院へは事前に練習してから行かせました。歯科医院へは、事前に「もう中学生だから我慢できるよな」と言い聞かせと「お前ならもう大丈夫だ」と励ましの2段構えで臨みました。これで、病院や歯科医院は制覇することができました。

息子は通常の病院や歯科医院での診察は、5歳にはクリアできていたにもかかわらず、診察室にひとりで入ることができるようなるまでには相当の時間がかかりました。その理由は、病気の症状などを自分の力で説明することは、相当ハードルが高い作業だからです。でもこれがクリアできると、受付の作業も難易度はあまり変わらないでしょうから、病院、歯科医院にひとりでいけるようになることを意味しています。

現状では、病院が自宅からちょっと距離があるため妻が車で送っています。受付作業も会計作業も、今では息子自身が自力でできるようになっています。また、外部薬局での薬の受け取りも一人でこなしています。

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