笑顔の職場の仲間たち

日本理化学工業株式会社の会長である大山泰弘氏が障害者雇用をすることになったきっかけについてお話します。大山氏が、養護学校の先生から卒業予定者の就職のお願いをされて、一旦は断ったものの、先生から「これまで、就職はすべて断られました。この子たちはこのまま施設に送られれば、働くことを経験せずに一生を終えてしまう。せめて、実習だけでもさせてもらえないだろうか」といわれ、可哀そうになり実習を承諾したそうです。

例えば、知的障がい者雇用のきっかけは、知的養護学校の先生が卒業予定者の就職依頼に来られて、私が「そういう人は…」と断ったとき、「尋ねた会社には皆断られました。就職できないこの子らは十五歳で親元を離れ、施設に送られ、働くことを知らずに一生を終えてしまうのです。せめて実習だけでもやらせてくれませんか」との言葉に、つい同情して、可哀そうの思いで受け入れたのでした。

企業フィランソロピー大賞 特別賞 社会共生賞/日本理化学工業株式会社

実習に参加したのは、2人の女子生徒だったそうです。大山氏は、当初は実習だけで終わりにするつもりだったといいます。しかし、女子生徒の一生懸命に働く姿に心を打たれた他の複数の従業員から、問題があれば自分たちがフォローするからぜひ採用してやってもらえないかとの訴えがあり、2人の女子生徒を採用することにしたそうです。

この2人は、別の会社では就職をすべて断られたそうですから、おそらく、就労スキルは会社の求める基準には達していなかったのではないかと思います。でも、なぜこの2人に他の従業員の方々は心を動かされたのでしょうか。ここに、障害者雇用のヒント、または愛される子どものヒントが隠されていると思います。

私は息子を無条件で愛しています。なぜかといえば、親だからです。だから、私は息子のためだったらどんなことでもするつもりです。おそらく、あなたもあなたのお子さんのことを無条件で愛していらっしゃることでしょう。そして、他の発達障害のお子さんへの深い思いやりもお持ちでしょう。ですが、あなたのお子さんと同様に他の発達障害のお子さんにも無償の愛を注ぐというのは、とてもハードルが高いことだと思います。私もそうです。

でも、上記の2人は他の従業員の方々の心を動かしています。両者の関係は、元々他人だったはずです。2人とは他人であるはずの他の従業員の方々が、無償で自分たちがフォローするから採用してほしいと社長に懇願したというのです。普通では考えられないことです。

おそらく、実習が始まった当初は、他の従業員の方々も2人に対しては「どうせうまくはいかないだろう」とか「障害者なんか雇っても足手まといになるだけ」など冷ややかな目で見ていたのではないかと思います。それが、他の従業員の方々の心を動かしたのは、2つの理由が考えられます。

1つは、2人の器用ではないにしても、ひたむきに一生懸命働く姿に他の従業員の方々は、感動したのではないかと思います。人の一生懸命な姿は、人の心を動かすものです。でもこれだけでは、会社への採用とまではいかなかったのではないかと思います。なぜなら、採用されれば、今後はずっと同僚として付き合っていくことになるからです。いくら一生懸命だといっても、2人は知的障害者です。仕事は健常者のようにこなせない、おそらく意思疎通も不十分な人を、将来にわたってフォローしていくのは難しいことです。

もう1つは、たとえ、これからも多くのフォローが必要だとしても、他の従業員の方々に、ぜひ一緒に働きたいと思わせるものを、この2人が持っていたに違いありません。それはおそらく、「協調性」だったのだと思います。他の従業員の方々は2人に仕事のやり方を教え、一緒に仕事をしていく過程で、その素直な人柄に考えさせられるものがあったのかもしれません。そして、今後もフォローしてあげたい、一緒に苦労を共にしていきたいと思わせる不思議な魅力があったのでしょう。

そう考えると、2人は愛される子どもだったのではないでしょうか。ですから、実習期間という短期間に、この職場で彼女たちはうけ入れてもらえたのでしょう。

しかしながら、「協調性」を育てるのは、結構大変な作業です。「協調性」がどんなものかを知る必要があります。「協調性」ついては、こちらで詳細にご紹介しています。

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