良好な関係の職場の仲間

前回、会社を3日間も休んだことを、息子が会社に迷惑をかけたと気にしていたので、気にしないようにアドバイスしたと同時に、息子の仕事への責任感と相手を気づかう気持ちが、私の想像以上に育っていたことに喜びを感じたことをお話ししました。

私はここに、発達障害者が会社や学校でうまくやっていくヒントがあると感じています。今回も前回の続きです。

発達障害者の場合、一般的にコミュニケーションが苦手といわれていて、会社内の人間関係をうまく築いていくことがむずかしいと良く耳にします。発達障害の場合、その会社で長く働いていくためには、①仕事をうまくこなしていくこと②会社内で良好な人間関係を構築していくことが非常に重要となってきます。この2つは深い相関関係にあります。

仕事をうまくこなせないと、会社内での人間関係は悪くなる可能性があります。逆に会社内で良好な人間関係を築けないと、人間関係に悩んで仕事でミスを頻発したり、会社に行くのが嫌になってしまう可能性もあります。

上記①仕事をうまくこなしていくためには、就労スキルを高める必要があります。既に会社に入社済みであれば、真面目に仕事をこなして仕事を自分のものにしていくしかありません。最初はうまくできなくても、一生懸命になって仕事に取り組む姿は、会社の上司や同僚の心を動かしますから、うまくできるようになるまでフォローしてもらえると思います。

ただし、上司や同僚のフォローに対しては感謝の気持ちをもって接するようにしないと、相手からもそれなりの対応が返ってきます。こちらが善意をもって接すれば、相手とも不思議とうまくつき合っていけるようになります。逆も然りです。それが人間関係というものです。ですから、上記②会社内で良好な人間関係を構築するためには、少なくとも、発達障害者自身が会社の方々とうまくやっていきたいと思って、さらにそれを行動や言動で示していくことが、大事になるのです。それが協調性です。

協調性をインターネット検索してみると、会社でのコミュニケーション関連で、協調性が重要視されている旨がたくさん出てきますが、ほとんど健常者向けのアドバイス的な内容です。ですが、発達障害者には協調性が関係ないかと言えば、大いに関係があります。

協調性の重要性をご理解していただくために、ぜひこちらをご参照ください。

会社では、社員同士のコミュニケーションをとても重視しているところが多いです。なぜなら、会社生活は集団生活だからです。息子の会社でも、年に1度保護者会が開催されますが、コミュニケーションを重視した施策で、社員同士のトラブル防止に努めていることが、毎回報告されています。

会社というところは、通常は複数の社員がいる集団生活の場です。言い換えれば、社員全員が力を合わせて利益を上げて会社を存続させていく場です。会社内には、○○部、○○課などの部署があり、その部署内でのチームワークを発揮する仕事も求められます。ですから、会社での社員の位置づけは、それぞれが個人プレーヤーであると同時に、団体競技のプレーヤーでもあるのです。ですから、会社に雇用されれば、健常者だけではなく、発達障害者もチームワークの枠組みのひとつとしての役割を、求められることになります。

ですから、チーム内での良好なコミュニケーションも重視されますし、だからこそ会社では協調性がないと、チームワークを乱す存在として疎まれてしまうのです。逆にチームワークが出来ている集団であれば、ちょっとした問題も集団内ですぐに解決できる良好な人間関係が構築できているといえます。それは、協調性の高い者同士の集団といえます。みんながお互いに尊重し合い、配慮し合うことができれば、お互いに助け合い協力し合って、より良い仕事ができます。発達障害者でも、他の社員との信頼関係の和のなかに入ることができるとすれば、まさに理想的な職場ということができます。

そういう意味では、息子は会社を長期に休むという経験から、会社の人に申し訳ないと考えたという気持ちは、会社の方々に配慮した気持ちの現れです。息子の会社は、有給休暇をきちんと消化することを推奨している会社です。会社から有給休暇をある程度消化するように指示が出ていますので、誰かが有給休暇を消化しても、休暇を取得した人の仕事を他の誰かが対応できるような体制ができています。

息子自身も他の社員の方が急かを取得したときには、休んだ方の仕事のカバー要員にもなっているようです。ですが、息子は3日間といつもより多く休んでしまったので、他の方が息子の仕事をカバーしてもらったことに感謝すると同時に申し訳ないという気持ちが生じたのだと思います。

基本的にはお互いさまなのですが、息子自身が申し訳ないと自然に思ったということを考えれば、息子自身が普段から会社の方々からそれ以上の恩恵をうけていると感じているのかもしれません。いずれにしても、良好な人間関係が構築されていると判断できます。息子自身が、そのような健全な職場で仕事ができていることをうれしく思います。

今回はここまでです。次回は「学校でも、うまくやっていくヒント」の巻です。お楽しみに。

スマイル「会社や学校でうまくやっていくためのヒント(発達障害児のコミュニケーション能力アップのヒント)」関連記事