発達障害の息子の学校内でのコミュニケーション "好感度アップ!"(高等特別支援学校編③)

前回は、就労するにあたって就労スキルと同様に、コミュニケーションスキルもとても大事な要素であることをお話ししました。今回は、会社で必要とされる最低限必要なコミュニケーション能力について、お話しします。
ほんのちょっとの受け答えで好感度アップ!
会社で必要とされる最低限のコミュニケーション能力は、挨拶(朝と帰りの挨拶、お礼、謝罪など)とホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)です。これをできることが会社では必須です。これができるだけでおおむね合格です。
さらには、他の健常者のような高度なコミュニケーション能力は必要ないのですが、職場のおじさんやおばさんに「よう、元気か?」と声がけされたら、「はい、元気です!」くらいは返せるようになってほしいところです。これができるだけで、職場の方々の印象がまったく変わってきます。「こいつ、話しやすいヤツだな」と思ってもらえれば、しめたものです。職場でかわいがってもらえる可能性がグンと高くなります。
コミュニケーション能力は高い方が良いのですが、このようにそれほど高くなくても、会社ではうまくやれるのです。このちょっとしたことの受け答えができるだけで、会社内での評価は上がるのです。
会社でのコミュニケーションの重要性については、こちらもご参照ください。
お昼休みのコミュニケーション、大切です
このような訓練とまではいかなくても、練習する機会が学校であればいいのになあと思っていたところに、お昼休みに教室で黙々とお弁当を食べる生徒たちの姿が映りました。担任の先生に聞いたところ、「ほぼ毎日生徒たちと一緒に教室でお弁当を食べている。いつもこんな感じです」とのことでした。
担任の先生は、どちらかというとお昼ごはんは、静かにお行儀よく食べるのを美徳としているようでした。しかし、敢えてお昼の時間を生徒間でのコミュニケーションの時間とするように、提案してみたのですが、あまりいい返事はありませんでした。
※なお、誤解の無いようにご説明させていただきますが、学校でも基本的なあいさつの練習はさせていましたので、まったく何もしていないわけではありません。私が提案したのは、昼食時間の過ごし方についてです。
会社には、さまざまな方がいます。仕事中の無駄話は基本的にはまずいのですが、休憩時間やお昼休憩は社員同士の絶好のコミュニケーションの場となっています。元々は知らない同士ですが職場を通じて、仲良くなっていきます。
休憩時間の他愛もない会話も、適切な人間関係を構築するうえでの貴重な潤滑油になっているのです。先生にとって学校はひとつの職場であり、昼休みはコミュニケーションを深める絶好の機会とも思ったのですが、私の考えとは温度差があるようでした。
現在、息子の昼休み休憩は、社員食堂で日替わりランチを楽しみつつ、社内の友だちとアニメやゲームの話題で談笑しているようです。今の方が、高等特別支援学校時代より昼休み時間を、より有効に使えていると思います。
会社では、高度なコミュニケーション能力は不要
最低限求められるコミュニケーション能力
- ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)
- 挨拶(朝と帰りの挨拶、お礼、謝罪など)
休憩時間やお昼休憩は社員の絶好のコミュニケーションの場
- 元々は知らない同士が、職場を通じて仲良くなる絶好の機会
今回は、ここまでです。次回は、学校内ではなく職場実習でのコミュニケーションがどうだったかについて、お話しします。お楽しみに。