発達障害児の学習 「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力、簡単な四則計算能力)」具体的な学習方法について(国語編①)

就労するまでに、「カタカナ、ひらがな、漢字(小学校で習う程度のもの)、簡単な文章を読んで内容を理解する能力、簡単な文章を書く能力」を習得してね!

前回、数字や計算の概念を、教材を利用した具体的な習得していく方法について、お話ししました。また、教材選びも重要ですが、それ以上に重要なのは親御さんが一緒に学習につき合ってあげて、できることが増えたら褒めてあげることだとも、お話ししました。

今回は、国語編です。国語は算数と並んでとても重要な教科です。就労の実現、将来の生活だけでなく、現在の生活にも不可欠なものです。他者とのコミュニケーションも会話が基本ですので、ある程度の学習能力が求められるものですから、大事なところはしっかり押さえていきましょう。

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「運筆」から始めましょう

国語は、まず、運筆からスタートします。「運筆」という言葉は、おそらく聞いたことがない方もいらっしゃるかもしれないので、簡単にご説明すると、鉛筆を自由に使いこなせる運筆力(筆づかい)を指します。ひらがなは結構複雑な形をしていて、いきなりひらがなを書く練習をするのはお子さんにとってハードルが高いので、最初は曲線やジグザグの線の練習、徐々に簡単な図形や文字をなぞる練習へレベルアップしていきます。

私自身、「運筆」という言葉は息子が公文教室で幼児期から習っていたので、そこで初めて知ったのです。私が子どもの頃は、いきなりカタカナ、ひらがなだったので、少し違和感があったのですが、よく考えてみれば難易度の低い線や図形、文字から始めて、徐々に難易度の高い文字の練習をした方が、効率が良いし合理的です。

運筆の練習と知育玩具の相乗効果を

ここで少し話が脱線しますが、息子は3歳までほとんど喃語しか、発することがなかったのでとても心配させられましたが、3歳以降は「適切な親子関係」を構築でき、「協調性」を育てることもうまくいった結果、ぐんぐん話ことばが増えていき、指差し行動も増えていきました。4歳になる頃には、簡単な会話ならばできるようになっていました。

息子がことばを憶える都度褒めていましたので、息子はさらにやる気になっていました。言語能力が飛躍的に伸びていた時期です。息子はこのとき、ことばを憶えることにかなり積極的になっていましたので、このタイミングで、知育玩具「アンパンマンのあいうえお教室」を買い与えることにしました。

この時期、公文教室の運筆の練習は、簡単な図形から徐々に実際の文字に練習の対象がカタカナやひらがなに移行していましたので、知育玩具「アンパンマンのあいうえお教室」で遊ぶには、絶好の機会だったのです。公文教室では文字を書く練習をして、遊びの時間は知育玩具「アンパンマンのあいうえお教室」での遊びの相乗効果で、息子の言語能力はさらにアップしました。

もちろん、運筆の練習と知育玩具の相乗効果を期待してタイミングを合わせたものです。その効果もあり、息子は、就学直前にはカタカナ、ひらがな、簡単な漢字もマスターしていました。お子さんの言語能力アップには、知育玩具「アンパンマンのあいうえお教室」などの知育玩具も合わせた学習をおすすめします。

知育玩具「アンパンマンのあいうえお教室」については、こちらで詳しくご紹介していますので、ご参照ください。

国語では、発達障害児で知的の遅れがある子でも、わりとカタカナ、ひらがな、漢字の学習はそれほど困難ではないのではないかと思います。ただし、習得するための近道はありません。何度も繰り返し書き取り練習をして、習得させるしかありません。

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普通学級に在籍の場合

お子さんが普通学級に在籍の場合、中学校までに国語で学習する内容では、その他、文法、ローマ字、ことわざ、四字熟語、長文読解、古典などがあります。このなかで、わりと重要なのは、文法のなかでも特に品詞、ローマ字、長文読解といったところでしょうか。品詞では、動詞、接続詞、助詞などはちょっとわかりにくいかもしれません。長文読解は、筆者が読者に伝えたいことを理解できることが必要です。また、筆者や登場人物がどのような考えをもっているのか、または、どんな気持ちなのかを理解する力が求められます。

これはある意味、人間関係の機微やコミュニケーション能力を養うには良い練習になるでしょう。コミュニケーションの基本は会話ですが、文章から人の気持ちを読み解くことができるとすれば、実際の会話でもそれができるようになる可能性のアップが期待できると思います。ただし、長文読解は、最初はとてもハードルが高いので、短文読解しかも簡単な文章から徐々にレベルを上げていき、最終的には、ある程度の長文でも対応できるようになるのが理想です。

長文読解の学習以外でも、コミュニケーション能力(登場人物の気持ちや気持ちの変化を読み取る力)を鍛える方法があります。こちらをご参照ください。

就労するまでに習得しておきたいもの

就労するまでに、国語で習得しておきたいものとしては、カタカナ、ひらがな、漢字(小学校で習う程度のもの)、簡単な文章を読んで内容を理解する能力、簡単な文章を書く能力になると思います。

なお、文法と長文読解は、簡単な文章を読んで内容を理解する能力または、簡単な文章を書く能力として必要とされます。例えば、就労した際には、仕事マニュアルを読み解く力や簡単な作業報告書などを作成する力が求められるからです。

ローマ字は、必ずしも必須というわけではありませんが、今の時代パソコンの操作は多少できた方が良いような気がします。パソコン入力は、ローマ字入力の方が圧倒的に楽です。むずかしい英単語や英文を理解できなくても、日常生活のなかでは、例えばショッピングモールなどの店の看板、セールス表記(10%OFF+TAX、MAX80%OFFなど)、案内板や掲示板では横文字で表記されているものもあります。ですから、アルファベットや簡単な英単語くらいは知っておいた方が良いような気がします。

ただし、高等特別支援学校の入試対策となれば、これだけではちょっと足りません。文法、ローマ字、ことわざ、四字熟語、長文読解などについて、小学校卒業レベルの知識が求められます。

なお、国語の学習については、こちらもご参照ください。

また、ショッピングモールなどの店の看板、セール表記については、こちらもご参照ください。

今回のまとめ

運筆でひらがな、カタカナを書くようになったら、知育玩具(アンパンマンのあいうえお教室など)と合わせて相乗効果を期待しよう。

就労するまでに、国語で習得しておくべきものは、カタカナ、ひらがな、漢字(小学校で習う程度のもの)、簡単な文章を読んで内容を理解する能力、簡単な文章を書く能力。

ローマ字は必須ではないが、アルファベット、簡単な英単語はおさえておきたい。

今回はここまでです。次回は「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力)」を習得するための教材選び、具体的な学習方法などについてお話しします。お楽しみに。

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