発達障害児の学習 「最低限の学習能力(簡単な読み書き能力、簡単な四則計算能力)」具体的な学習方法について(国語編②)

どんな素晴らしい教材を与えるよりも、親御さんが一緒に褒めながらの学習が一番です!!

前回、国語の教科のなかで習得すべきものとして、カタカナ、ひらがな、漢字(小学校で習う程度のもの)簡単な文章を読んで内容を理解する能力、簡単な文章を書く能力をあげました。また、必須ではないものの、ローマ字も習得しておいた方が良いこともお話ししました。

カタカナ、ひらがな、漢字については、運筆で難易度の低い図形や文字から徐々に難易度の高い文字を習得させた方が、効率が良いと思います。ただし、近道はありませんので、何度も何度も繰り返し書き取り練習をするしか、習得できる方法はありませんので、地道に頑張っていきましょう。

文字の習得や簡単な文章を読んで内容を理解する能力、簡単な文章を書く能力を習得させる方法

今回は、具体的に教材をつかって、運筆での文字の習得や簡単な文章を読んで内容を理解する能力、簡単な文章を書く能力を習得していく方法についてお話しします。具体的な練習は、国語ドリルを利用したり、ノートに書き取りするのが、もっとも一般的な方法だと思います。やはり文字はきれいに書けた方が良いですから、最初は国語ドリルで文字をなぞる練習から徹底させた方が良いような気がします。ある程度きれいに書けるようになってから、ノートでの書き取り練習をおすすめします。

国語のおすすめの教材もやっぱり公文

息子の場合は、国語ドリルは公文のドリルを利用していました。息子は公文教室にも通っていましたので、ドリルも公文を利用していました。公文の運筆ドリルは、言葉を理解できていなくても親が一回お手本を示せば、息子でもすぐ理解してできるようなわかりやすい仕様になっていました。また、運筆ドリルは年齢別でレベルが細分化されており、息子の習得度に応じた運筆ドリルを選択できた点も良かったと思っています。

息子が運筆の練習で何度もお世話になった『くもんのはじめてのおけいこ』。しっかりとした紙質で使いやすかったです。ひとつの課題に色鉛筆を使って、何度も書いて練習させました。色の名前を覚えながらの一石二鳥で、楽しくできました。子どもが親しみやすいイラストで構成されていて、取り組みやすい教材でした。

公文教室では、運筆からカタカナ、ひらがな、漢字の練習、さらに文法や長文読解などを細かく細分化して、スモールステップで無理なく習得できますので、息子にはとても合っていたように思います。発達障害児のなかでも知的な遅れがあるお子さんにとっても、とてもやりやすい教材となっていると思います。

公文教室は、国語でも基礎からこれでもかというくらい地道に演習をやっていきますので、発達障害児でも、最初に国語という教科に触れる教材としてはとても優れていると思います。また、長文読解は、発達障害児には苦手な分野だと思いますが、短文で簡単な読解問題からスタートしますので、発達障害児でもスモールステップで無理なく習得できると思います。また、各単元の習得度の見極めも先生がきっちりやってくれるので、安心してお子さんをお任せできるので、おすすめです。

息子がカタカナ、ひらがなをマスターした後、お世話になったのも公文の「漢字ドリル」でした。「読む力」と「書く力」がスモールステップでしっかり身につきます。形、部首などでなかま分けして学習するので、覚えやすいのがいいです。漢字の使い分けまで理解できるよう構成されています。とことん楽しく学習できる内容で、お見事の一言。言葉で説明して理解させるより、「見て」「分かる」公文の教材は、息子にとってもやりやすいようでした。

発達障害児に文章の読解は、ハードルが高いかもしれないと思っていましたが、そんなことありませんでした。短い文から長い文章へ、少しずつレベルアップしていく構成で、これなら無理なく学習できると納得の教材です。公文のいいところは、同じ形式の問題に繰り返し取り組んでいくので、子どもが混乱することなく、スムーズに理解できるようになるところです。ここが、発達障害児に一番ピッタリくるところだと思います。

教科書に沿った学習は進研ゼミで

息子には、公文教室と同時に進研ゼミもやっていました。進研ゼミは教科書に沿った仕様なので、普通学級に在籍のお子さんには、それだけで優れた教材と言えます。もちろん、基礎問題から応用問題まで対応しているので、お子さんのレベルに合わせてどこまでやらせるのかを、親御さんが一緒に考えてあげたらいいかと思います。

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教材選びはとても大事ですが…

国語と算数の教材

算数編でも申しあげましたが、国語でも教材選びはとても大事なことです。ですが、どんなに優れた教材をお子さんに与えたところで、与えるだけでは、効果はあまり期待できないと思います。やはり、むずかしい問題はいきなり解けませんし、易しい問題からコツコツとやっていくこと、やっているうちに自力では解けない問題も出てきますから、親御さんが一緒に学習につき合ってあげることが、お子さんにとって一番効果があがる方法です。

親御さんが一緒に学習につき合ってあげる目的

子どもの勉強をみているお母さん

これはどんな教科でもいえることですが、親御さんが一緒に学習につき合ってあげる目的として、1つ目は、習得する順番はとても大事ですから、今のお子さんのレベルを確認しながら、それに合わせた対応が臨機応変にできることです。一緒にやっていると、お子さんの得意な問題、弱い問題を把握できますから、弱いところを復習して補完することもできます。

お子さんの弱いところの単元では、どうしても親御さんとしてはイライラしがちですが、すべてスムーズにはいきませんし、少しずつでも伸びていれば褒めてあげるだけの度量をもって接してあげてください。勉強が停滞しているときに苦しいのは、むしろ親御さんよりお子さんですから、ぜひ、励まして頑張らせてください。

2つ目は、初期の段階ではお子さんの理解度も低いですから、どうしてもひとりではダラダラした学習になりがちです。親御さんの「ガンバレ」「やればできる」などの応援で、ある程度は学習に集中できるのではないかと思います。

3つ目は、お子さんが問題を解けたら褒めてあげることで、褒められた嬉しさで次のステップへのお子さんのモチベーションが上がることです。お子さんも解ける問題が徐々に増えてくるとそれ自体が喜びとなりますし、なによりもお子さん自身の自信にもつながります。また、そのことがまた更なる学習意欲につながるのです。

なお、公文教室、進研ゼミもとてもいい教材だと思いますが、料金的にはちょっと高めかもしれません。最近は、お手頃価格の通信講座も出ていますので、資料請求をされて内容を確認されるのもいいかもしれません。

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まとめ

  • 公文教室
  • (メリット)基礎から徹底しているので、発達障害のお子さんに最適。
  • (デメリット)応用問題には不向き。料金が他の教材との比較で若干高いかも。
  • 進研ゼミ
  • (メリット)教科書に沿った内容。基礎から応用問題まで充実。親御さんがお子さんに教える際にも、わかりやすい内容。
  • (デメリット)料金が他の教材との比較で若干高いかも。

今はもう少しお安い通信講座などもあり。要検討。

教材選びよりも、親御さんが一緒に褒めながらの学習が一番重要。

今回はここまでです。次回は発達障害児の学習に関して、初心に立ち返って基本的なところにスポットをあてていきたいと思います。お楽しみに。

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