発達障害児を抱えるお母さん、大丈夫ですか?

発達障害のお子さんを抱えるお母さん、大丈夫ですか。ひとりで悩んでいませんか。
お子さんが発達障害だと身内にまで責められたりすることがよくありますが、その責められる対象はだいたいお母さんと相場が決まっているのは、なぜなのでしょうか。あまりよろしくない傾向ですが、家族のなかで立場の弱い者にしわ寄せがいくのが定番になっているようです。
ですが、責められる方はたまったものではありません。しかも根拠のないことまで責められたりしますし、責めてくる相手が舅姑など言い返しにくい相手だったりもします。そんなとき、夫が間に入ってくれるとありがたいのですが、夫も一緒になって責めてくるようだと、もう、お母さんの立場はなくなってしまいます。
理不尽に責められるお母さん
一般的に、発達障害は先天性の脳の機能障害だといわれています。これは、さまざまな資料をみても、研究者からの共通の認識があるので、育て方や環境的な問題ではないのは間違いようです。一方、遺伝性については、まだ研究段階で明確ではないようです。ですが、私のこれまでの経験では、近親者に発達障害者がいるケースが多いため、あくまでも個人的な見解ですが、遺伝性はあるような気がします。
よく、お母さんの育て方が悪かったから発達障害になったと、理不尽なことを言われたりします。しかし、発達障害の原因が先天性であるとの研究者からの一般的な見解があることから、根拠のない言いがかりです。
また、舅姑などから「うちの血統には発達障害はいない。発達障害児が生まれたのは、嫁方の血統のせいじゃないのか」と責められることもあるでしょう。ですが、この核家族化の時代、親族としてのつき合いといえばせいぜい従兄弟(従姉妹)くらいまででしょう。ここまでで4親等です。民法では6親等までが親族と規定していますから、ここまで遡ればどちらの親族にも、グレーゾーンの方が1人や2人はいるのではないでしょうか。
今の時代、学校では40人クラス内に、2~3人はグレーゾーンの子どもがいるのではないかとの報道もあるくらいですから、グレーゾーンまで含めれば、発達障害児はかなりの数にのぼると思われます。ですから、仮に発達障害に遺伝性があったとしても、夫と妻のどちらかの血統のせいで、発達障害が生まれたなどの根拠は極めて薄いため、不毛な責任のなすり合いはあまりしない方が良さそうです。
ですが、残念なことに、現実問題として、子どもの育て方や遺伝性などでもめることが多いようです。以前に親の会でお母さんたちから、同様の愚痴話を聞く機会が良くありましたが、舅姑の場合は、理解をしてもらえるケースは圧倒的にレアです。悲しい現実ですが、ほとんど理解を示してもらえないと思います。
ただし、舅姑の夫に対する態度は、実子ですから「悪いのは嫁であって、あなた(夫)はまったく悪くないのよ」という自分本位なスタンスが多いです。また、お母さん(妻)の実親の場合は、実親からみれば実娘ですから、ある程度理解を示してもらえることが多いようです。
夫の兄弟姉妹はというと、そこまで確認できていませんので根拠はありませんが、どちらかといえば舅姑寄りの考えが多いのではないかと想像しています。また、お母さん(妻)の兄弟姉妹はというと、こちらも根拠はありませんが、どちらかといえば実親寄りの考えが多いのではないかと想像しています。
どうしてそう思うかと言えば、人間の心理からすれば、おおよそ育った環境が同じである自分の近親者と考えが近くなるでしょうし、いざとなれば、近親者の味方でありたいという心理が働くと思います。
夫の理解は…

夫の場合はどうかと言えば、理解を示してくれる場合もあれば、そうでない場合もあるようです。割合的にはどうかはわかりませんが、理解を行動で示してくれる夫は、そんなには多くはないようです。少なくとも、発達障害児の親の会などにお父さんが出席するケースは、お母さんと参加人数で比較すると1~2割程度といったところですので、圧倒的に少数派であるのは間違いありません。私が運営していた親の会でもお父さんの出席は、見学に来た方が若干いましたが、レギュラーでの参加は、残念ながらほとんどいませんでした。
夫が味方になってくれれば、お母さん(妻)にとってはとても頼もしく感じると思うのですが、私の経験からも現実はなかなか厳しいようです。ですが、あきらめないでください。なぜ、夫が理解を示してくれないのか、子育てに協力的でないのか、その理由がわかれば、夫の攻略法も見えてきます。
まとめ
- 発達障害の原因について
- 先天性の脳の機能障害(研究者の共通の認識があり、育て方や環境的な問題ではない)
- 発達障害の遺伝性について
- 遺伝性は、まだ研究段階で明確ではない。近親者に発達障害者がいるケースが多いため、遺伝性はあると思われる(あくまでも個人的な見解)
- 良くあるトラブル「発達障害の原因は(夫と妻の)どちらの家系?」
- 相手方(特に妻方の家系)を責める傾向にあるが、根拠なし(根拠のない言いがかり)
- お母さん(妻)が責められる傾向
- 解決へのヒント。お父さん(夫)など近親者の味方を増やそう
今回はここまでです。次回は、発達障害に対する理解が薄いお父さんを、どうやって理解を深めてもらうかについてお話ししようと思ったのですが、まずは私自身の体験からお話しした方がみなさんの参考になると思います。ですので、次回は私の体験記をお話しします。お楽しみに。