高等特別支援学校を目指すお子さんのチャレンジ(意外な落とし穴にご注意を)

高等特別支援学校の受験資格にご注意!

高等特別支援学校の受験を検討しているお子さんで、今中学3年生でしたら、受験対策をいろいろと考えていることと思います。

受験試験対策を始めよう

算数の問題集

具体的な受験対策としては、試験内容の確認です。高等特別支援学校にもよりますが、試験内容は筆記試験(国語、算数が多いですが、英語や作業能力などを問う問題もあります)、作業能力試験(試験官の指示通りに作業ができるかなど)、体力試験(身体能力を確認するもの)、面接(本人だけの場合もあれば、保護者同伴のものもある)などです。

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具体的な試験内容について、筆記試験は過去問題を公開している自治体が少ないので、公開している自治体(東京都、大阪府、埼玉県など)の過去問題を参考にしたり、学校説明会や募集要項などで出題内容などを確認して対策する方法があります。作業能力試験、体力試験、面接などの具体的な内容についても、同様です。

入学を希望する高等特別支援学校に現在在籍している、または過去に在籍していた生徒の保護者の方と面識があれば、入試試験の具体的な内容を聞くことができるかもしれません。このような感じで、入試対策を頑張っていただきたいと思います。

ここでご注意!! お急ぎください!!

要注意アイコン

高等特別支援学校の受験資格については、学校説明会、教育相談、体験入学などへの参加が必須というところもあります。さらに、開催日程が早いところもありますので、注意が必要です。

募集要項についても、自治体によっては既に公表されているかもしれませんので、早急にご確認されることをおすすめします。確認先は、各都道府県の教育委員会、または入学希望先の高等特別支援学校に直接してください。

この時期、もう既に学校説明会を実施している高等特別支援学校もたくさんあります。まずは、学校説明会など入学希望先の学校の行事日程をご確認のうえ、できる限り参加した方がいいと思います。また、夏休みに体験入学を実施している学校も結構ありますので、できる限り参加することをおすすめします。

より広く情報収集を

教室の風景

入学希望先以外の高等特別支援学校にも、訪問してみると意外な発見があるかもしれません。今の時点では1校に絞らずにいろいろと情報収集しておいた方が、選択肢の幅が広がります。

入学希望先の高等特別支援学校を最終的に決定するのは、入学願書を提出するまでに決めればいいと思います。それまでは、できる限り直接、高等特別支援学校を訪問して、情報収集をした方がよいと思います。

学校への訪問も、学校説明会、体験入学以外にも体育祭や文化祭などに参加すると、生徒の生き生きした活動を確認することができます。

また、特におすすめなのは、平日の学校訪問です。普段の授業内容に接することは、学校の本当の実態を確認することができるからです。うまくいけば、先生や生徒たちの生の声を聞くことができます。

実習の授業では、具体的な就労スキルの習得の状況も確認することができます。ただし、平日の学校訪問の場合は、事前に学校に連絡し、許可を取ることが必要なのでご注意ください。

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入学条件は必ず確認を

募集要項を要チェック!

高等特別支援学校への入学を目指す方については、入試試験対策の他にも注意すべき点があります。まずは、募集要項の入学条件にお子さんが合致しているかの確認が必要です。特に注意が必要な点は、現時点で療育手帳を取得していない場合です。

ほとんどすべての高等特別支援学校の入試試験の受験資格に、知的障害があることが条件にあります。療育手帳を所持していない場合には、代替えの条件があるはずですので、注意が必要です。越境受験を希望している場合も、できる場合とそうでない場合がありますので、十分に注意が必要です。

自力通学の練習を!

バス停の絵

あともう1つ、自力通学ができることを条件にしている高等特別支援学校がほとんどです。これは、親御さんからすると意外な落とし穴かもしれません。

中学校までは徒歩のみで通学できる場合が多いと思いますが、高等特別支援学校は学校数がそれほど多いわけでもなく、通学に不便なところにある学校も少なくありませんので、自力通学はちょっと大変かもしれません。

電車とバスを乗り継いでいかないとたどり着けないケースも、わりとあるのではないかと思います。しかも、5分おき10分おきくらいの頻度の交通機関なら、時刻表の確認も必要ないかもしれませんが、そうでないケースがほとんどだと思います。

だとすれば、時刻表の見方を理解していないといけません。時間の概念も十分理解している必要もあります。学校周辺の地理状況も知っておく必要もあるでしょう。

今、通っている中学校で自力通学ができていたとしても、念の為、確認しておきましょう。お子さん自身が、高等特別支援学校への自力通学で、少しでも不安なところがある場合には、その不安が払しょくできるまで何度も練習すればいいのです。もうすぐ夏休みですので、時間的には十分それが可能ですから、夏休みの内にクリアしておきましょう。

まとめ

発達障高等特別支援学校への入学を目指している方へ

学校説明会や体験入学の日程を確認し、できる限り参加

  • 学校説明会、教育相談、体験入学などに参加しないと受験資格が得られない場合もあります。さらに、開催日程が早いところもあります。(要注意)

受験資格の確認

  • ① 越境受験の可否など(原則はできない場合が多い)
  • ② 知的障害があること
  • 療育手帳またはそれに準ずるものの提出の要否の確認
  • ③ 自力通学ができること
  • 不安がある場合、事前に要練習

入学試験内容の確認

  • 学校説明会や募集要項などで試験内容(筆記試験、作業能力検査、体力検査、面接など)を確認

今回はここまでです。もうすぐ夏休み。夏休みは、普段の生活ではできない、いろいろなことにチャレンジできるチャンスです。次回は、家庭でできる就労スキルアップについてお話しします。お楽しみに。

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