発達障害 イヤイヤ期、息子はこうやって乗り越えた!

イヤイヤ期について、先日の朝日新聞で特集が組まれていました。記事では、特に発達障害の子育てというわけではなく、健常児の子育て中の親御さんの悩みが掲載されたものでした。
イヤイヤ期について、インターネット検索すると結構ヒットしてきます。
親御さんの多くがお子さんのイヤイヤ期で悩まれていると知り、驚きました。イヤイヤ期については、何も健常児の子育てだけの問題ではありません。
むしろ、発達障害児のイヤイヤ期の方が深刻なのかもしれないと考えています。
ですので、今回は、イヤイヤ期についてスポットをあててみたいと思います。
「イヤイヤ期」は、日常生活のさまざまな場面で、突然わが子がいやがって「イヤイヤする」のでこの名前が付いたようです。
大変すぎた息子のイヤイヤ期

息子のイヤイヤ期は、だいたい1歳になった頃くらいから症状が出始め、それが3歳過ぎまで続きました。
この頃は、妻が頑張ってひとりで息子の身辺自立をしていた時期でした。私はと言えば、あまり育児に協力的でなかったのですが、妻が悪戦苦闘している姿だけはよく憶えています。
息子は、すこしでも身辺自立をさせようとするといやがって、すぐにパニックを起こしていました。
また、息子がこだわり行動(物を1列に並べるなどの行為)を誤ってずらしてしまったときなどにも、パニックを起こしていました。息子がパニックを起こしたときは、暴れて危ないのでこのときばかりは私の出番でした。
息子が暴れて怪我をしないように抱っこして抑えようとするのですが、息子は私の抱っこも強く拒否していましたので、さらに私の抱っこから逃れようとして泣いて暴れました。
まさに八方ふさがりでどうしたらいいのかわからず、途方に暮れていました。いつもこんな感じでした。
私は当時、平日はほとんど帰宅時間が遅く、帰宅して息子がパニックを起こしているとその対応に追われて、食事どころではありませんでした。
また、休日でも容赦なくパニックを起こしますので、その対応にせっかくの休日が半日、1日中つぶれてしまうこともよくありました。
本当に、息子のイヤイヤ期は私たち家族全体を巻き込み、日常生活に大きな支障が生じている状態でした。
ほっとできる瞬間…

この頃、息子が大人しくしている時間は、食事の時間、寝ている時間、周囲にある物を1列に並べて悦に入っているときだけでした。息子は食べることに関しては貪欲で、食事の時間は比較的大人しい子どもでした。
食事の時間だけはいすに大人しくすわっていることができました。食べ物の好き嫌いはあまりなかったようです。
食事は、幼児用のスプーンやフォークを使用していましたが、食べ方が汚くてよくこぼしていました。食べ方を直そうとすると、食事中でもパニックを起こしていました。
究極の多動児

息子のイヤイヤ期は、この頃言葉がまだほとんど出ていませんでしたので、明確に「イヤだ」とはいいませんが、体は激しく拒否反応を示していました。
食後の歯磨きも嫌がって暴れますので、歯磨きが十分にはできませんでした。結果的に虫歯になることはなかったので、良かったです。
息子のイヤイヤ期が問題なのは、外出時も同様でした。
息子には多動もありましたので、外出すると解放感からか、油断して手を離してしまうとピューとすぐにどこかへ行ってしまいます。
外出しなければいいのですが、最低限の買い物は必要ですから、ショッピングセンターなどに行った際には、いつも気をつけていました。
子どもがすわれるショッピングカートに乗せていると、しばらくは大人しくすわっているのですが、あきてくるとカートから降りたがりました。
ひとりで歩かせるとどこかへいっていますので、必ず手をつなぐようにしていました。
手をつなぐと行動範囲が制限されてしまうので、息子は手をつなぐことをとても嫌がりました。言葉は出ていませんが、手を離せと言わんばかりにその場にすわり込んで、泣いて暴れていました。
外出時は、虐待でもしているのかと言わんばかりの周囲の目がとても気になりましたが、息子の安全にはかえられません。息子が誤って道路に出たりしたら、交通事故に巻き込まれかねなかったからです。
追い詰められていた私たち

こんな感じでいつも気が抜けない息子で、そんな状態が2年以上も続いていました。
息子は無駄に体力があったため、一度パニックを起こすと泣き疲れて眠るまでパニックがおさまりませんでした。
ですから、この頃の私と妻はいつも疲弊していました。このままでは、家庭が崩壊してしまう危機にあったと思いますし、私自身も大きな危機感を感じていました。
それまで、ほとんど子育てに協力的ではありませんでした。
ですが、ここで、息子を何とかしなければずっとこのまま酷い状況が変わることがないのは明らかでした。
私も息子の子育てに参加することを決意しました。
私も子育てに参加しようくらいの軽い気持ちでは、とても息子を改善することはできない。私が主体となって息子の子育てをしていこうと覚悟を決めました。
そのとき、息子は3歳を少し過ぎた頃だったと思います。
夫婦でがんばりました

その後、息子の障害特性の改善に夫婦で力を合わせて取り組みました。私が本格的に子育てを開始してから、息子に改善の兆しが徐々に現れてきました。
取組後、1か月くらいで明らかに息子のようすが変わってきました。身辺自立が少しずつすすんできて、息子の言葉も少しずつ出始め、取り組みの成果の手ごたえを感じることができました。
息子のイヤイヤ期については、本当に大変だったため、もう20年以上も前のことですが、まだ昨日のことのように鮮明に憶えています。息子に対しては、早めに対応できて本当に良かったと思います。
私が息子のイヤイヤ期と対峙したときは、どうしたらいいのかまったくわかりませんでしたし、参考になりそうな情報も限られていました。毎日毎日、本当に手探りでの子育てでした。
ですから、私の場合、息子の子育てに関してはかなり遠回りしてしまった感がありますが、子育ての方向性さえしっかりと定まってさえいれば、効率的により良い子育てができると思います。
息子のイヤイヤ期の改善状況の詳細なプロセスについては、こちらをご参照ください。
まとめ
息子のイヤイヤ期について
- いつ頃
- 1歳半頃から3歳過ぎころまで
- どんな症状
- パニックを起こした
- パニックはどんなときに起こした
- 息子が嫌がることをしたとき(身辺自立をしたとき、私が抱っこしたとき、外出時に手をつないだとき)その他、息子のこだわり行動を誤って阻害したときなど(物を1列に並べるこだわり行動を邪魔したときなど)
今回はここまでです。イヤイヤ期を乗り切るためには、まずイヤイヤ期の正体が何であるか、良く知る必要があります。
次回は、イヤイヤ期の正体についてご紹介します。お楽しみに。