意外と奥が深い 会社内のコミュニケーションの問題点

社内コミュニケーションがうまくいっている絵

前回は、コミュニケーションツールとして、あいさつ、および「報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)」の重要性について、ご紹介しました。

しかし、これだけではコミュニケーションは、まだまだ不十分なのです。コミュニケーションは、実はもっと奥が深いものです。

さらにコミュニケーションの上級編については、次回でご紹介します。

会社が重要視「社内コミュニケーション」

社内の仲間たち

あいさつ、および「報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)」については、既に多くの会社では浸透しています。

それでも、会社内ではさまざまな問題が起こるために、さらにコミュニケーションを深めようと、多額の予算を投じてテコ入れしている会社も多くあります。

今、多くの会社で抱えているコミュニケーション不足から生じる問題について、今回は、スポットをあてていきたいと思います。

お子さんの就労が実現した際には、このような会社内での問題も、他人事ではなくなりますので、ぜひ、知っておくと良いと思います。

立場の相違からかみ合わないことも

社内でうまくかみ合わない社員

会社というところは、大きくなると組織が硬直化していきます。

その理由は、チーム、課、部という単位では、その組織のなかでは良くも悪くも結束しますが、同じ会社なのに組織が違うとけん制し合う傾向にあるからです。

会社全体の利益を考えれば、組織を飛び越えて連携した方が、うまくいきますし業績のアップも期待できるのですが、実際はそういうようにうまくいかないところが、歯がゆいところです。

例えば、製造部門と営業部門では仲が悪かったりすることがよくあります。

製造部門では、営業部門から無理な依頼をされたりします。顧客の都合で商品の納期を急に早められたりすれば、製造部門では人員をやり繰りしながら、納期に間に合うように生産を急ピッチで進めなければなりません。製造部門の方々は、残業もしなければならないでしょう。

営業部門の人々は、自分たちが売り上げをあげているからこそ、会社が成り立っているのだという驕りがあったりもします。だから、営業部門の方々がたとえ無理な依頼したとしても、製造部門の方々は文句を言わずにやるべきだと考えていたりもします。

このような状況の場合でも、第3者の立場からみれば、どちらも会社のために必要な部門であり、営業部門の仕事も製造部門の協力があって成り立っているとわかるのですが、社内にいて当事者だとなかなか気づきにくいものなのです。

しかも、仕事の特性上、両部門の人事交流があまりないとなれば、お互いのことをよく理解できない部分もあります。

組織間の相互理解を

観光バスとガイドさん

このような場合、会社は製造部門と営業部門の方々の交流する場を設けたりします。それは、社内運動会などのレクレーションだったり、社員旅行を企画したりして、両部門の方々のコミュニケーションの場をつくったりします。

お互いの立場を尊重しながら、お互いの仕事内容を理解することができれば、理解し合えることも多いと考えての施策です。当然、多額の費用がかかりますが、それ以上の効果が見込めます。

両部門の方々が交流をするなかで、お互いがお互いの苦労を知ることにより、良い方向に大きな変化が現れます。営業部門の方は、製造部門の方に対して、普段無理を聞いてもらって感謝する気持ちが芽生えます。

逆に製造部門の方も、営業部門の方が、顧客先に文句を言われたり怒られたりなどしながら、苦労して商品を受注してきてくれているのだと知ることができれば、自分たちも多少の無理をしたとしても、営業部門の方への協力を惜しむべきでないと思うようになります。

ですから、今は会社自体も組織を超えた社員同士のコミュニケーションを深めるための施策をいろいろと考えています。

逆にいえば、会社がこのような施策をしなければならないほど、やはりコミュニケーションの構築はむずかしいのかもしれません。

社内の連携アップのために

協力関係が出来ている社員

ここで重要なことは、相手とコミュニケーションを深めるためには、相手の立場を知ることから始まります。相手のことを良く知り配慮すれば、相手からも理解してもらえ、配慮してもらえることです。この考え方は、「協調性」の考え方につながるものです。

さらに、相手と連携できれば、より大きな成果を期待できるところにあります。

今回のまとめ

会社内のコミュニケーション不足から起こるよくある問題

  • 同じ組織のなかでは良くも悪くも結束するが、組織が違うとけん制し合う傾向にある
  • 会社全体の利益を考えれば、組織を飛び越えて連携した方がうまくいく。業績のアップも期待できる
  • 多くの会社で、多額の経費をかけて、組織を超えた社員同士のコミュニケーションを深めるための施策を実施している

相手とコミュニケーションを深めるためには、相手の立場を知ること

  • 相手のことを良く知り配慮すれば、相手からも理解してもらえ、配慮してもらえる
  • 「協調性」

今回はここまでです。既に、コミュニケーション(初級編~中級編)をご紹介しましたので、次回は上級編についてのご紹介です。お楽しみに。