高等特別支援学校の文化祭 超人気、彩りパンで勝負!

「焼きたての
パンです。」高等特別支援学校のフードコースの生徒

前回は、高等特別支援学校の文化祭で農業コースの生徒たちが、農産物の販売において如何に工夫を凝らして実践していたかについて、ご紹介しました。

ですが、文化祭で活躍していたのは、農業コースの生徒たちだけではありません。それぞれのコースの生徒たちが、やはりそれぞれの持ち場で活躍していました。

詳しくは、こちらをご参照ください。

主役は僕たち、私たち!

元気いっぱいの生徒たち

元々、高等特別支援学校の生徒たちについては、今の学校に入学するまでの小中学校では、彼らが中心になって活躍できる場はほとんどなかったと思います。

なぜなら、普通学級や特別支援学級に在籍していたときは、健常児たちの活躍の陰に隠れていたと思われるからです。

また、特別支援学校でも、学校の先生から多くのサポートをしてもらえるので、生徒がメインになっての活動はあまりなかったのではないかと思います。

もちろん、高等特別支援学校に入学後でもある程度は、先生(大人)の力を借りないとむずかしい場面もあります。

しかし、生徒たちができる限り自分たちで考えて実践している姿は、たとえ発達障害があったとしても、頑張れば社会でも活躍できる可能性を示しています。

それは、とても素晴らしいことだと思っています。

彼らの活躍が世間に広く認知されることを願っています。

そして、そのことは、これから高等特別支援学校に入学しようと考えている後輩たちや発達障害を抱える親御さんたちの大きな励みになることでしょう。

行列のできるパン販売

焼きたてのパンを笑顔で勧めるフードコースの生徒

そこで、今回は、フードコースのパン作りに励む生徒たちに、スポットをあてていきたいと思います。

息子が在籍していた高等特別支援学校にはフードコースがあり、そこの生徒は主にパンの製造をしていました。

パンは、文化祭の他さまざまな機会で地元の方々や学校を訪問してくれた方々に販売していました。もちろんパンの販売も、フードコースの子どもたちです。

生徒たちが製造するパンは、おおよそ20種類くらいあったと思います。

たくさんのパン

さまざまなパンを製造し、個装してきれいにディスプレーしての販売です。

この学校のパンは地元でも安くておいしいと評判で、パン販売のイベントの当日は、パンを販売する教室はパンを求めるお客さんが長蛇の列ができます。

私も文化祭での販売時は、列に並んでパンをたくさん購入していました。

「大人気のパンです♪」行列を作る動物たち

毎回たくさんのパンが売れるので、生徒たちにはそのパンを準備するのがとても大変な作業です。

実は息子も高等特別支援学校の1、2年生時は、フードのスキルも学んでいたため、文化祭などのイベントの当日は始発電車で学校に早く登校し、パンの製造に励んでいました。

パンの製造は、校内のパン工房教室で行います。

パン工房教室には、雑菌などの混入を防ぐために一般の人は入れませんが、窓越しに生徒たちの活動のようすをうかがうことはできます。

生徒たちはみんな調理服に身をかため、各々がそれぞれの役割分担を担いながらテキパキと仕事をこなしていました。

調理服を身を包んでパン製造をしている生徒たち

パンは朝早くから焼き上げてたくさん準備していましたが、焼き上げるそばからどんどん売れていきましたので、生徒たちはまったく休む暇もなかったようです。

フードコースの生徒たちは、パン製造のスキルだけでなく販売スキルも習得できます。

レジ係のフードコースの生徒

また、このような忙しい仕事現場も経験していますので、現実のパン屋さんの現場により近い仕事ができますから、即戦力としての力も身につけています。

息子は今でもパンを作れますので、たまには息子のパンを食べたいのですが、休みの日は何かと余暇を過ごすのに忙しいせいか、なかなか家ではパンを作ってくれません。とても残念です。

今回のまとめ

高等特別支援学校のフードコースの生徒たち

  • 高等特別支援学校の生徒が製造するパンは大人気。イベント時は、朝早くからパン製造で大忙し。現実のパン屋さんの現場に近い現場を経験
  • パンの製造だけではなく、パンの販売も頑張っている
  • パンの製造のスキルだけではなく、販売スキルも習得

パンの販売を通じて学校での活動をアピール

  • パンをきれいに個装して、ディスプレーにもひと工夫

今回はここまでです。

パンの製造は、パンの製造工程だけを理解しているだけでは不十分です。

その他にどんなスキルが必要なのでしょうか。

次はパンの製造工程についてのご紹介です。お楽しみに。

なお、高等特別支援学校の受験対策については、こちらでご紹介しております。