高等特別支援学校の入試模擬問題 レシピの計算問題(算数)を攻略!

パンの製造には、算数の知識も必要

前回は、息子が在籍していた高等特別支援学校でのパン製造について、ご紹介しました。
パンの製造には、製造工程を理解するだけではなく、算数の知識も必要だということもお話ししました。
その算数の知識も、小学校の算数としてはもっともむずかしい比の計算(比例計算)です。
詳しくは、こちらをご参照ください。
比の計算については、高等特別支援学校の入試問題にも出題されたことがあります。
今回、模擬問題を作成してみましたので、ご紹介します。
バターロールのレシピの計算問題【当ブログオリジナル模擬問題:問題編】
次の表は、バターロール10個分の材料と分量を示しています。次の①から④の問題に答えなさい。
強力粉 | 100g |
薄力粉 | 100g |
塩 | 3g |
砂糖 | 25g |
バター | 30g |
ドライイースト | 3g |
牛乳 | 100㎖ |
卵1個 | 50g |
① バターロールを30個作るのに必要な砂糖の分量は何g(グラム)ですか。
② バターロールを5個作るのに必要なバターの分量は何g(グラム)ですか。
③ バターロールを100個作るのに、必要な牛乳の分量を量ります。200㎖(ミリリットル)の計量カップで量ります。計量カップ何杯分ですか。
④ Aさんは、バターロールを作るために塩を60g(グラム)用意しました。Aさんは、バターロールを何個つくる予定だったでしょうか。
次の表は、バターロール25個分の材料と分量を示しています。1の表を参考にして、①~⑧に数字を入れなさい。
強力粉 | (①g) |
薄力粉 | (②g) |
塩 | (③g) |
砂糖 | (④g) |
バター | (⑤g) |
ドライイースト | (⑥g) |
牛乳 | (⑦㎖) |
卵1個 | (⑧g) |
① | ② |
③ | ④ |
⑤ | ⑥ |
⑦ | ⑧ |
バターロールのレシピの計算問題【当ブログオリジナル模擬問題:解答・解説編】
次の表は、バターロール10個分の材料と分量を示しています。次の①から④の問題に答えなさい。
強力粉 | 100g |
薄力粉 | 100g |
塩 | 3g |
砂糖 | 25g |
バター | 30g |
ドライイースト | 3g |
牛乳 | 100㎖ |
卵1個 | 50g |
① バターロールを30個作るのに必要な砂糖の分量は何g(グラム)ですか。
バターロールを10個作るのに必要な砂糖の分量は、25g(グラム)。
今回、作るバターロールは30個(レシピの3倍)だから、
25g(グラム) × 3倍 = 75g(グラム)
② バターロールを5個作るのに必要なバターの分量は何g(グラム)ですか。
バターロールを10個作るのに必要なバターの分量は、30g(グラム)。
今回、作るバターロールは5個(レシピの1/2)だから、
30g(グラム) × 1/2 = 15g(グラム)
③ バターロールを100個作るのに、必要な牛乳の分量を量ります。200㎖(ミリリットル)の計量カップで量ります。計量カップ何杯分ですか。
バターロールを10個作るのに必要な牛乳の分量は、100㎖(ミリリットル)。
今回、作るバターロールは100個(レシピの10倍)だから、
100㎖(ミリリットル) × 10倍 = 1000㎖(ミリリットル)→(必要な牛乳の分量)
200㎖(ミリリットル)の計量カップで何杯分と問うているから、
1000㎖(ミリリットル) ÷ 200㎖(ミリリットル) = 5杯分
④ Aさんは、バターロールを作るために塩を60g(グラム)用意しました。Aさんは、バターロールを何個つくる予定だったでしょうか。
バターロールを10個作るのに必要な塩の分量は、3g(グラム)。
Aさんが用意した塩の分量は60g(グラム)だから、
60g(グラム) ÷ 3g(グラム) = 20倍
塩3g(グラム)は、バターロールを10個作るのに必要な塩の分量だから、塩60g(グラム)はその20倍のバターロールの個数の分量。したがって、
10個 × 20倍 = 200個
次の表は、バターロール25個分の材料と分量を示しています。1の表を参考にして、①~⑧に数字を入れなさい。
強力粉 | (①g) |
薄力粉 | (②g) |
塩 | (③g) |
砂糖 | (④g) |
バター | (⑤g) |
ドライイースト | (⑥g) |
牛乳 | (⑦㎖) |
卵1個 | (⑧g) |
① 250 | ② 250 |
③ 7.5 | ④ 62.5 |
⑤ 75 | ⑥ 7.5 |
⑦ 250 | ⑧ 75 |
問題は、バターロール25個分のレシピですから、<10個分のレシピ>のそれぞれの分量に、すべて2.5倍すればいい。
① 100g(グラム) × 2.5倍 = 250g(グラム)
② 100g(グラム) × 2.5倍 = 250g(グラム)
③ 3g(グラム) × 2.5倍 = 7.5g(グラム)
④ 25g(グラム) × 2.5倍 = 62.5g(グラム)
⑤ 30g(グラム) × 2.5倍 = 75g(グラム)
⑥ 3g(グラム) × 2.5倍 = 7.5g(グラム)
⑦ 100㎖(ミリリットル) × 2.5倍 = 250㎖(ミリリットル)
⑧ 50g(グラム) × 2.5倍 = 75g(グラム)
補足

1の③、④の問題は、考え方がちょっとむずかしいかもしれません。
上記の模擬問題の難易度は、高等特別支援学校の入試問題の難易度と同じくらいです。
一度にすべて習得させるのは困難ですから、少しずつ理解させましょう。
なお、高等特別支援学校の受験対策については、こちらでご紹介しております。
まとめ
高等特別支援学校の入試模擬問題(レシピから必要な材料の分量を求める問題など)
- 基本は比の計算
- パンの製造個数が2倍になれば、必要な材料の分量もすべて2倍になる。パンの製造個数が1/2になれば、必要な材料の分量もすべて1/2になる
模擬問題ダウンロード
バターロールのレシピの計算問題(問題用紙)

全3枚(PDF文書)
- 比の計算(文章題)
- 比の計算(表の空欄補充問題)
バターロールのレシピの計算問題(解答・解説)

全4枚(PDF文書)
市販の学習ドリルにはないわかりやすい解説を心がけました。
学生時代から多少ブランクのある親御さんでも、簡単にお子さんからの質問に答えられるように工夫しています。