協調性が育つと一番病も良い方向に

ガッツポーズの男の子

前回、一番病の問題点は、負けて悔しいからと泣いて怒ることだと申し上げました。

負けて悔しいと思う心は、大人だって同じですが、大人は泣いて怒ったりしません。この違いは何なのでしょうか。

それは、一番病の子どもに「協調性」が十分に育っていないからです。

負けて悔しいからと泣いて怒る行動は、「負けてものすごく悔しい」という自己アピールですが、そばにいる人をとても不愉快にさせる行為です。

それをそのままにしておくと、友だちとの間でトラブルを自ら招くことになります。

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「協調性」が身についてくると「他のみんなも勝ちたいと思っているはず。かけっこで勝ちたければ、足が速くなるように練習して、正々堂々と勝てばいい」と考えるものです。

負けても、「自分の努力が足りなかったから負けたけど、次は勝てるように努力しよう」とか、「かけっこではどうしても勝てないけれど、勉強では絶対に負けないように頑張ろう」というように、負けた悔しさは表に出さずに、負けないように努力したり、自分の得意分野で頑張ろうとするようになります。

なお、一番病について、「病」がついているので、病気と思われるかもしれませんが、そうではありません。

どんな子どもでも成長の過程で現れるものです。

子どもの頃にしたヒーローごっこでは、誰もがヒーローになりたがったし、女の子ならば、ドラマのヒロインやお姫様に憧れた方も多いはずです。

一番病も「協調性」が育ってくると、負けた悔しさを表に出さなくなります。

しかし、負けず嫌いは変わりません。

負けたくないから努力するといった具合に昇華していきます。

または、ゲームのようなものの勝ち負けはどうでも良いが、ここ一番の勝負には勝ちたいので頑張るといった具合に、より負けたくないものに対する執着心や粘りが出てきます。

これも大人への成長の1つです。

なお、前出のお母さんには、「協調性」を育てるようにアドバイスしました。

しかしながら、「協調性」を育てるのは、結構大変な作業です。

「協調性」がどんなものか知る必要があります。

「協調性」ついては、こちらで詳細にご紹介しています。

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