発達障害 アナログ時計はむずかしい?「○時ちょうど」の攻略(高等特別支援学校の入試の過去問題から)

前回は、発達障害児に時間の概念(過去、現在、未来)の考え方と、その学習の方法についてのお話しをしました。
詳しくは、こちらをご参照ください。

高等特別支援学校の入試では、時計や時間の計算に関する問題がよく出題されます。時間の概念を少しの工夫で攻略!
今回は、日常生活の基本ですが、発達障害児にとっては苦手な子どもが多い、アナログ時計の時刻の見方についてお話しします。
アナログ時計から現在の時刻を確認する方法について

時計には、アナログ時計とデジタル時計の2種類があります。
デジタル時計は、時刻がそのまま表示されるのでわりとわかりやすいと思いますが、アナログ時計の場合は、最初はちょっとわかりにくいと思います。
デジタル時計の時刻の見方だけわかっていればいいのではないか、という意見もあるかもしれませんが、外に出てみるとまだまだアナログ時計の方が多いような気がします。
アナログ時計での時刻の見方がわからないと、日常生活で不便なこともまだまだありますので、マスターさせておいた方が良いと思います。
また、高等特別支援学校の入試でも、アナログ時計の示す時刻を問う問題が定番的に出題されていますので、お受験対策としても、必要かと思います。
(1)「○時ちょうど」の時計の見方

みなさん自身は子どもの頃、アナログ時計での時刻の見方をどのようにマスターしたのでしょうか。
私もずいぶん昔ですが、思い出してみました。
私自身の場合は、時計の長針と短針が形づくるパターンで理解していました。
例えば、「1時ちょうど」の場合は、長針は⑫で短針は①を指しています。
「2時ちょうど」の場合は、同様に長針は⑫で短針は②を指しています。

長針は、1時間で時計回りに時計盤を1周します。
一方、短針は12時間で時計回りに時計盤を1周します。短針は1時間では少ししか動きません。
「1時ちょうど」から「2時ちょうど」までの長針の動きは、⑫から時計回りで1周してまた⑫に戻ります。
その間の短針の具体的な動きを観察すると、上記の時計の図では「1時ちょうど」のときには短針は①を指していますが、その後、徐々に時計回りに②の方向に移動します。
そして、「2時ちょうど」のときには短針は②に到着します。

「2時ちょうど」から「3時ちょうど」までの短針の動きは、さきほどと同様に、②から③へ少しずつ移動することになります。
なお、長針は⑫から⑫まで一周します。
「○時ちょうど」の時刻の見方は、長針が必ず⑫で、短針はピッタリ数字のどこかを指していますので、短針が指している数字がそのまま現在の時刻になります。
発達障害児にも簡単に憶えられると思います。
問題は、「○時ちょうど」ではないときです。
この場合は、どうしたらいいのでしょうか。
まとめ
アナログ時計での時刻の見方をマスターしておいた方が良い
- 日常生活で、アナログ時計を見る機会は多い
- 高等特別支援学校の入試でも、アナログ時計の示す時刻を問う問題が定番的に出題されている
「○時ちょうど」は、発達障害児にもわかりやすい
- 長針が必ず⑫で、短針はピッタリ数字のどこかを指しているので、短針が指している数字がそのまま現在の時刻になる
「1時ちょうど」から「2時ちょうど」までの短針の動き
- 短針は①から②へ少しずつ移動する
今回は、ここまでです。
次回は、アナログ時計での時刻の見方の続き、「○時○分」の時計時刻の見方です。お楽しみに。
なお、高等特別支援学校の受験対策については、こちらでご紹介しております。