発達障害 アナログ時計はむずかしい?「○時○分」の時計の見方を覚えよう!(高等特別支援学校の入試の過去問題から)

アナログ時計 「○時○分」攻略の手順

前回は、アナログ時計での「○時ちょうど」についての時刻の見方について、お話ししました。

「○時ちょうど」の時刻については、発達障害児にもわかりやすかったと思います。

問題なのは、「○時ちょうど」以外の時刻の場合です。

今回は、その「○時ちょうど」以外の時刻の場合について、発達障害児にどのように教えていけば良いのかについてです。

(2)「○時○分」の時計の見方

時計を見て、「もうこんな時間⁉」と驚いているクマ

前回は、「○時ちょうど」の長針、短針の動きについてお話ししましたが、ここからは、「○時○分」の場合に挑戦です。

これは、発達障害のお子さんにはちょっとむずかしいかもしれませんが、日常生活でもよく使うことになりますので、少しずつ根気よく教えていきましょう。

「○時○分」については、前回同様に「1時ちょうど」から「2時ちょうど」までの長針と短針の動きで考えてみましょう。

「1時ちょうど」から「2時ちょうど」ですから、具体的には、「1時00分」から「2時00分」の間で考えることになります。

「1時ちょうど」から「2時ちょうど」までの長針と短針の動き

お子さんへの説明例

時計の文字盤、長針、短針の模型

※説明するときは、模型の時計を使用してください。視覚的な情報も入りますので、より理解しやすいと思います。

※おそらく、1、2回程度の説明で理解するのはむずかしいと思います。お子さんが理解できるまで、ゆっくりと根気よく、時間をかけて何度も説明しましょう。

「1時00分」から「2時00分」の長針の動きは、⑫から時計回りに1周してまた⑫に戻ります。

一方、短針の動きは①から時計回りに②まで、ゆっくり移動していきます。

このとき、長針の針が、⑫のところから目盛りの1つ目を指しているときの時刻は、「1時01分」です。

その後、長針が目盛りの1つずつ進む毎に、1分ずつ時間が経過していきます。

そして、長針が60目盛り目(⑫のところ)に到着すると、位がひとつ繰り上がって、時刻は「2時00分」となります。

目盛りは時計をぐるりと1周しており、全部で60あります。

①~⑫の数字は目盛りの5つ毎に記載されており、この目盛りは太字で表記されています。

現在の時計が「○時○分」の時刻を示しているかについて

ステップ1

「ステップ1」と書かれたホワイトボードとクマ
  • 長針が指している目盛りは、何番目か確認してみよう
  • 長針が指している目盛りはどこ?

長針が指している目盛りが「○分」を示しています。

※「○時○分」の時刻のうちの「○分」

【例1】

長針が10番目(②の数字)の目盛りを指している場合は「10分」

【例2】

長針が33番目(⑥の数字から3進んだ目盛り)の目盛りを指している場合は「33分」

【例3】

長針が47番目(⑨の数字から2進んだ目盛り)の目盛りを指している場合は「47分」

時計の長針の動き

ステップ2

「ステップ2」と書かれた黒板とクマ
  • 短針がどの位置を指しているのか、確認してみよう
  • 短針が指している位置はどこ?

短針が指している目盛りが「○時」を示しています。

※「○時○分」の時刻のうちの「○時」

  • ⑫~①の間 ⇒ 「12時(0時)」
  • ①~②の間 ⇒ 「1時」
  • ②~③の間 ⇒ 「2時」
  • ③~④の間 ⇒ 「3時」
  • ④~⑤の間 ⇒ 「4時」
  • ⑤~⑥の間 ⇒ 「5時」
  • ⑥~⑦の間 ⇒ 「6時」
  • ⑦~⑧の間 ⇒ 「7時」
  • ⑧~⑨の間 ⇒ 「8時」
  • ⑨~⑩の間 ⇒ 「9時」
  • ⑩~⑪の間 ⇒ 「10時」
  • ⑪~⑫の間 ⇒ 「11時」
短針が指している位置の説明

ステップ3

「ステップ3」と書かれた黒板とクマ
  • ステップ1、ステップ2でわかった「長針の指している目盛り」と「短針が指している位置」をあわせて、時計が表示している現在の時刻を確認する。

実際に、息子にアナログ時計での時刻の見方を教える際には、くもん出版で販売している時計(くもんスタディクロック)を使用していました。

上記で、アナログ時計での時刻の見方について、図に示してわかりやすく解説しましたが、「くもんスタディクロック」は、その図がそのまま時計の盤面に印刷されています。

ですから、理解しにくい短針の位置に「○時」の表示もされています。

また、目盛りのところは、1分から60分まで数字が記載されていますので、長針が指す「○分」についても、発達障害児でもとてもわかりやすい仕様となっています。

くもん出版から販売されている知育時計は、下記の3種類あります。

  1. くもん スタディクロック
  2. スタディめざまし
  3. くもんのNEWくるくるレッスン

特長

  • 3種類ともに時計の盤面の仕様は上記に説明のとおり、長針と短針からすぐに時刻を判別できるように工夫されています。
  • (1)と(2)は、時計の盤面を工夫した日常生活でも使用できる知育時計です。普段使いのなかで、時間や時刻について学習することができます。
  • (3)は、正確には時計ではなく、時間や時刻を学習するのに優れた知育玩具です。針をくるくる回わすことができるので、遊びながら時間や時刻について学習することができます。

どれか1つを購入するのであれば、(3)の「くもんのNEWくるくるレッスン」がおすすめです。

もしも余裕がおありでしたら、(1)と(3)または(2)と(3)といった組み合わせでのご購入がおすすめです。

くもんの知育時計で、ある程度お子さんの理解が深まったところで、お子さんの理解度の確認、さらにお子さんの理解度を深める目的で、学習ドリルを使った学習もおすすめというか、両方させた方が良いと思います。

息子も「くもんスタディクロック」と学習ドリルでの学習の相乗効果のおかげで、思っていたよりも早くアナログ時計をマスターすることができました。

【追記】
現在、セイコーから発売されている知育アナログ時計(掛け時計)も、かなりよくできています。こちらは、時間別に色分けしたサークルで時間が分かりやすく、カラフルで、お子さんに教えやすいと思います。お値段も「くもん」のものよりお手頃です。

まとめ

スモールステップでアナログ時計をマスターさせよう

  • 現在の時計が「○時○分」の時刻を示しているかについて
ステップ1
  • 長針が指している目盛りは、何番目か確認してみよう
  • 長針が指している目盛りが「○分」を示している
ステップ2
  • 短針がどの位置を指しているのか、確認してみよう
  • 短針が指している位置が「○時」を示している
ステップ3
  • ステップ1、ステップ2でわかった「長針の指している目盛り」と「短針が指している位置」をあわせて、時計が表示している現在の時刻を確認

アナログ時計をマスターさせるには、くもん出版やセイコーの知育時計が最適

  • 短針の位置に「○時」の表示があり、目盛りのところには1から60まで盤面印刷されているので、長針が指す「○分」についてもわかりやすい
  • 学習ドリルとの併用の相乗効果で、さらに理解度アップが期待できる

今回はここまでです。

次回は、いよいよ時間の計算になります。お楽しみに。

なお、高等特別支援学校の受験対策については、こちらでもご紹介しております。

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