子供の成長にびっくり! 「協調性」を身につけると、こんなにうくまいきます。

発達障害児の笑顔のために。「協調性」はとても大事

私のこれまでの経験でいえば、発達障害児の子育てとは、「協調性」を育てることがすべてといってもいいほどです。
「協調性」が育つだけで、おそらく、発達障害児の今の問題、将来に向かって発生する問題の大半は、解消できると考えています。
なぜなら、以前にご紹介したとおり「協調性」はコミュニケーション能力の基本だからです。
また、人として生きていく以上、集団生活(学校生活でも会社生活でもどこでも)では、「協調性」が求められるからです。
ですから、集団生活では「協調性」が育っていないと、トラブルに悩まされることになります。

逆に「協調性」が育っているだけで、より良い人間関係が構築できることを意味しています。
より良い人間関係を構築は、最初は家族との良好な人間関係(親子関係、兄弟関係を含む)の構築から始まります。
その後は、学校などでの良好な友人関係、就労後は上司と部下としての良好な人間関係を構築できることも意味しています。
個人的に良好な人間関係を構築できるということは、学校生活や就労後の会社生活での集団のなかでも良好な人間関係を構築できる可能性を広げてくれます。

それは、世間の方々に愛されるとまではいかなくとも、せめてうけ入れてもらいたいと最初に私が考えた、息子への願いでもあります。
世間の方々にうけ入れてもらえることは、世間の方々に愛してもらえる可能性もあることを意味しています。

良好な人間関係を構築することができれば、集団生活のなかで困りごとがあっても、相談に乗ってもらえるかもしれません。
それだけではなく、助けてもらえるかもしれません。
楽しい友だちの輪のなかに、入れてもらえるかもしれません。
たとえトラブルが発生したとしても、すぐに解決できる可能性が高いと思います。
まさにいいことずくめなのです。

ですから、わが子に「協調性」を育てていくことは、とても重要なことなのです。
ですが、「協調性」を育てていくことは、それほど簡単ではありません。
地道な作業が必要となってきます。
しかし、発達障害児だから無理だということはありません。

私の息子も、ある程度の「協調性」を育てることができました。
そのおかげで、学校生活でも会社生活でも、息子が原因となった人間関係のトラブルは発生したことはほとんどありませんでした。

ある程度「協調性」が育った息子の場合、現実にはどうだったかといえば、学校生活、今の会社生活において、息子はクラスメートや会社の同僚の皆さんに、うけ入れてもらえているようです。
また、休日には余暇を楽しく過ごす友人もいます。
とてもありがたいことです。
協調性の育成に関しては、こちらでも詳しく解説していますので、ご参照ください。
-
- 発達障害の息子がグングン成長できた子育て法2歳半の息子が「自閉症の疑い」と診断されても、あーでもない、こーでもないとデモデモダッテチャンだった私。海より深く反省し、現実に向きあうまでにとても時間がかかりました。一念発起した私の子育ては…。
子育てがうまくいくと将来的にも良い影響が

私自身、もう既に20年以上前になりますが、息子の自閉症がわかり息子の子育てに参加を決意しました。
当時3歳だった息子の障害判定は中度でしたが、重度に限りなく近かったと思います。
さらに、相当のかんしゃくもちでした。
ちょっとでも気に入らないことがあるとパニックを起こしていましたので、いったいどうすれば良いか頭を抱える毎日でした。

息子の障害の程度を改善させ、まずは基本的な身辺自立(食事、排せつ、歯磨き、洗顔、衣類の着脱などの最低限の生活習慣)を確立させて、日常生活を円滑にするためにはどうすれば良いのか、日々悩みながら試行錯誤で対応しました。
しかし、最終的に息子の成長を促すことができ、最終的に就労の実現、就労の継続ができた理由は、楽な方向に逃げなかったからだと考えています。
どんな分野でもそうですが、成果を出すにはある程度の努力が必要です。
息子の子育てでは、どうすれば良いのかまったく分からないなかで、手探りの子育てでしたので、遠回りもしましたし、相当の苦労もしました。

しかし、効果的な発達障害児の子育て方法がわかっていれば、まったく知識なしで対応するよりも、余程効率的に対応することができます。

また、子育ては地道なものですが、その後の学校生活や就労の実現にも大きな影響を与えるものです。
つまり、子育てがうまくいくと、学校生活や就労の実現、就労の継続にもいい影響を与え、将来の幸せな生活の実現の可能性が高くなると考えています。
また、子育てについては、特に初期の子育てがとても重要だと考えています。
重要なのは、初期の子育て

初期の子育てが重要な理由は、できる限り早くに「協調性」を習得させた方がいいと考えるからです。
保育園・幼稚園での集団生活に順応するのもそうですが、他にも重要な目的があります。
それは、あなたとお子さんとの親子の適切な親子関係の構築です。
発達障害児、健常児に限らず、子どもにとって生まれて初めての人間関係は、親子関係です。
この初めての人間関係である親子関係で、適切な関係を築くことができないと、基本的な身辺自立(食事、排せつ、歯磨き、洗顔、衣類の着脱などの最低限の生活習慣)を確立することはとても困難です。

子育ては、基本的な身辺自立を子どもに習得させることから始まります。
基本的な身辺自立を始める時期は、子どもによって個人差があると思いますが、おおよそ1~2歳くらいからでしょうか。
この時期、子どものイヤイヤ期とも時期的に重なるため、とても子育てが困難になる時期でもあります。
イヤイヤ期については、こちらでもご紹介しています。ぜひ、ご確認ください。
健常児の子育てでも、育児ノイローゼになる方もいるくらいですから、発達障害児の子育てでも、この時期は最も大変な時期でもあります。

私の場合、息子が3歳になってから子育てに参加しましたから、それまでは妻がひとりで対応していました。
本当に大変だったようです。
この時期の子育ては、本当に大変です。
大変な理由は、イヤイヤ期とも関連しますが、親のいうことを聞きたがらないからです。
ですから、適切な親子関係の構築がとても重要なのです。
そして、ここでも「協調性」が重要となってきます。
「協調性」とは、相手に配慮する気持ちです。

この「協調性」を育てることは、お子さんが親御さんに対して配慮ができるようになること、親御さんの気持ちをうけ入れることを意味しています。
お子さんが親御さんの気持ちをうけ入れることができるようになって初めて、適切な親子関係を構築できるようになるのです。
適切な親子関係では、お子さんは親御さんの期待に応えようと積極的に行動するようになります。
その理由は、お子さん自身が親御さんに認めてほしい、頑張りを褒めてほしいと思うようになるからです。

子どもに「協調性」が育ってくると、あんなに嫌がっていた基本的な身辺自立(食事、排せつ、歯磨き、洗顔、衣類の着脱などの最低限の生活習慣)を、子どもの方から前向きにするようになってきます。
イヤイヤ期も徐々に改善されていきます。
ですから、発達障害児の子育ては大変ですが、本当に大変なのは「協調性」を育てる過程までなのです。
「協調性」が育ってくると、これまでの子育てがまるでウソのように、子育てがとても楽になってきます。

なぜなら、子どもの方から積極的に習得しようとする姿勢ができるからです。
なお、「協調性」については、こちらでも詳細に解説していますので、ぜひ、ご参照ください。
「協調性」は、発達障害児が生きていくうえでとても大事
- 「協調性」はコミュニケーション能力の基本であり、集団生活(学校生活でも会社生活でもどこでも)では、「協調性」が求められるから
- 子育てとは、「協調性」を育てることがすべてといってもいいほど重要
初期の子育てがとても重要(早めに「協調性」を育てること)
- 幼稚園・保育園での集団生活に順応するため
- 基本的な身辺自立(食事、排せつ、歯磨き、洗顔、衣類の着脱などの最低限の生活習慣)を確立するため
基本的な身辺自立の確立させるためには
- 適切な親子関係の構築が必要だが、イヤイヤ期とも重なるため、大変な作業
- 「協調性」が育ってくると、イヤイヤ期が徐々に改善されて、自分から積極的に身辺自立をするように
今回は、ここまでです。
「協調性」が育ってくると、違ううれしい効果も期待できます。
勉強嫌いのお子さん、一番病にもとても効果があるのです。

どちらも、親御さんにとっては深刻な問題ですが、「協調性」の育成がこれらを解決してくれるはずです。
次回は、「協調性」の意外な効果についてのご紹介です。お楽しみに。