発達障害児の子育て 「協調性」が育ってくると、勉強嫌いにも大きな効果が…!

「協調性」を育てるメリット(学習編①)勉強嫌いは食わず嫌い!?

「協調性」を育てる効果は、良好な人間関係の構築だけにとどまりません。勉強嫌いの子どもにも大きな効果があります。
あなたは、そもそも子どもの多くは勉強が嫌いだと思いますか。
子どもが勉強を嫌う理由が、単に面倒だからだと思いますか。
ゲームをしていた方が楽しいからでしょうか。
私が考える「子どもが勉強を嫌う本当の理由」は、勉強して知的好奇心を満たすことの楽しさを知らないからです。

子どもが勉強をするのが好きになるには、きっかけが必要です。
そのきっかけは多くの場合、学習内容を理解できるようになることだと思います。

学習内容を理解できるようになると、子どもは知的好奇心をもっと満たしたいと思うようになります。
こうなると、親御さんが何も言わなくとも、子ども自身が前向きに積極的に学習するようになるのです。
私は、「子どもの本質は、潜在的には勉強をすることが好き」なのだと考えています。
さらに、学業成績が上がってくると、先生にも親にも褒められますから、もっと勉強したいもっと成績をあげたいという動機は、もっと強固になっていきます。

親御さんの立場からすれば、このようになればしめたものですが、なかなか簡単にはこのようにならないところが、歯がゆいところだと思います。
本当はどんな子どもでも、潜在的には知的好奇心を満たしたいはずなのですが、その理由は食わず嫌いだからです。

私は子どもの頃、ナスが大嫌いでした。
ナスの漬物だけは、今でも苦手です(他の漬物は大体好きです)。
ですが、今ではナスが大好きです。
ナス味噌炒め、麻婆ナス、焼きナスなど普通に調理したものはどれも大好物で、自分でも調理したりもします。
実家ではナスを自家栽培していたのですが、私の母には「ナスは漬物」という固定概念があったようで、ナスといえば漬物ばかりなので、自然にナスが嫌いになっていました。

私がナスを好きになったきっかけは、中学生のときに給食でナス味噌炒めを食べてからです。
私がナスを苦手としていた理由は、ただの食わず嫌いでした。
それまでは、ナスが給食に出されていたときは、毎回残していました。
あのとき、なぜナス味噌炒めを食べたのか記憶が定かではないのですが、これまで、なぜナスを毛嫌いしていたのか、不思議な思いでした。
「協調性」を育てるメリット(学習編②)「協調性」は、子どもに勉強する姿勢を促す

子どもが勉強嫌いな理由は、食わず嫌いだと考えています。
食べたらおいしいとしても、食べなくては、そのおいしさを理解することはできません。勉強も同じです。
では、子どもに勉強させるにはどうしたらいいでしょうか。

子どもが勉強に興味を持つためには、やはり勉強をさせないといけないわけで、さらに学習内容を理解できるようにならないといけませんので、結構ハードルが高いのです。
子どもに勉強させるためには、どんなに良い教材があったとしても、ただ「やりなさい」だけでは、ほとんど効果を期待することはできません。
最も良い方法は、親御さんがお子さんの勉強につき合ってあげることです。

親御さんが勉強をみてあげることによって、子どもは勉強から逃げることができませんし、わからないところも、すぐに教えてもらえますから、良いとこずくめなのです。
ただし、たとえ親御さんが一緒に勉強しても、最初のうちはとても能率が悪かったりすることがあります。
その理由は、お子さんに勉強しようとする姿勢ができていないからです。

勉強しようする姿勢とは、子ども自身が自ら積極的に勉強しようとする「姿勢」です。
何にしても、この「姿勢」というのはとても大事なのです。
それは勉強に限らず、「身辺自立」でも「お手伝い」でも、何でもそうです。
勉強しようとする姿勢ができていない子どもは、親御さんが何をさせようとしても、イヤイヤです。
イヤイヤの気持ちでやっていますから、どうなだめすかしたとしても能率が悪くなるものです。
おそらく、みなさんもこんな感じで、一度や二度はお子さんに勉強をさせるのを挫折した経験があるのではないでしょうか。
また、お子さんのやる気のなさにお母さん自身がイライラしてしまって、さじを投げてしまうご経験もありませんでしたか。
私もそうでした。
お気持ちはわかりますが、ここはぐっとこらえて、根気よくお子さんに寄り添ってあげる場面です。
頑張っていきましょう。
通常、子どもは嫌なことは言葉や態度で示してきます。
子どもがイヤイヤという態度を示すのは、甘えの感情からです。
子どもの甘えに関していえば、親が甘えを許容していい場合とそうでない場合があります。
将来的にどんな生活をするにしても、どんな職業に就くにしても、勉強は必ず必要ですから、この場合の甘えは許してはいけないものです。
子どもが親に対して甘えの態度を見せるのは、親子の関係性によるものと私は考えています。

親が子どもから何でも許されると思われている親子関係では、親御さんが一緒に勉強してもどうしても甘くなりがちで、効果はあまり期待できないかもしれないと考えています。
ですから、お子さんに勉強する「姿勢」を育てるためには、適切な親子関係の構築が必要だと考えています。
親子関係は、人間関係でも最も基本的なものです。
親子関係も人間関係ですから、ここでもやはり「協調性」が問題になってきます。
「協調性(相手を気づかう感情)」が身についている子どもは、例えば「お母さんは僕の将来を心配してくれているんだから、勉強は苦手だけど頑張ろう」と考えると思います。

親御さんの気持ちを汲み取って、勉強に頑張る姿勢を示してきます。
最初は、親御さんの期待に応えようと頑張るだけです。
しかしそのうちに、学習内容を理解できるようになると、自らの知的好奇心が満たされることになりますから、もっと勉強に頑張るようになります。
さらに、成績が上がって親御さんや先生に褒められることによって、もっともっと勉強に対する意欲が高まっていきます。

ですから、「協調性」はお子さんの学習姿勢や成績の向上にも、大きな影響を及ぼすものなのです。
子どもは、潜在的には勉強をすることが好きである
- 子どもが勉強嫌いな理由は、食わず嫌いなため
- 子どもが勉強に興味を持たせるためには、やはり勉強をさせて、さらに学習内容を理解できるようにならないといけないので、結構ハードルが高い
親御さんがお子さんの勉強につき合ってあげても、うまくいかない理由は、お子さんに勉強しようとする「姿勢」ができていないから
※勉強しようする姿勢とは、子ども自身が自ら積極的に勉強しようとする「姿勢」である
お子さんに勉強する「姿勢」を育てるためには
- 適切な親子関係の構築が必要。親子関係も人間関係なので、「協調性」を育てることにより、親御さんの気持ちを汲み取って、勉強に頑張る姿勢を示すようになる
- 学習内容を理解できるようになると、もっと勉強に頑張るようになる
- さらに、成績が上がって親御さんや先生に褒められることによって、もっと勉強に対する意欲が高まっていく
今回は、ここまでです。
「協調性」のうれしい効果として、勉強嫌いのお子さんの勉強する「姿勢」について、お話ししました。
次回は、「協調性」の一番病への効果についてのご紹介です。お楽しみに。