ひと工夫で朝の準備がスムーズに!

前回は、息子の忘れ物のない習慣へのアプローチについてお話ししました。
今回は、登校前の準備についてお話しします。
朝の準備をスムーズに
息子には、中程度の知的な遅れがあり、基本的な身辺自立(排せつ、食事、歯磨き、洗顔、衣類の着脱などの最低限の生活習慣)を教えるのは、とても大変な作業でしたが、3歳以降急激にひとりでできることが増えていきました。
小学校入学直前には、基本的にはひと通りできるようになっていましたが、問題がありました。
それは、起床してからやることが多すぎて、やり忘れるものがあることでした。

食事や排せつは自然現象なので、他を忘れてもこれは忘れません。
ですが、着替え、食事の前の手洗い、洗顔、食事の後の歯磨き、持ち物(ハンカチ、ティッシュペーパーなど)チェックなどは、妻が毎朝チェックをしないと、どうしても抜けるものがでてしまうのです。
しかも、起床時間は登校時間に余裕をもって起こしていましたが、監視してときどき声がけをしないと、登校時間ギリギリになってしまいます。

そこで、一計を案じました。
朝起きてからやるべきことをチェック表にして、息子にすぐ見える壁に貼り付けたのです。
声がけも、「『朝やることのチェック表』をもう1回見て、全部終わった?」「時間を確認して、あと○○分だよ」を繰り返しするようにしました。
持ち物チェックは、登校直前に「ハンカチある?」「ティッシュある?」など1つ1つ具体的に点呼を取りながら確認することにしました。
簡単な作業ですが、正直なところ、とても面倒な作業です。
しかし、毎日毎日これでもかというくらい繰り返すことにより、息子に定着していきました。

最終的には、ひと通り自分で『朝やることのチェック表』を確認しながら、できるようにします。
そして、息子から「お母さん、確認をお願いします」と言わせるところまでもっていければ、完璧です。
最終確認事項は、『朝やることのチェック表』どおりにできたか1つ1つチェックすること、それに加えて持ち物チェックです。

慣れてくると、チェックの全工程が1分以内にできるようになります。
慣れてくると…
ある程度できるようになると、「もう、いいか」と面倒なのでやめたくなりますが、やめたとたんに、もれが出るようになります。
この作業の目的は、2つあります。
1つは朝の作業の習慣化です。
もう1つは、朝やることのもれをなくすこと、忘れ物をしないことです。
前者は、何か月も何年も継続していくうちに定着していきます。
こちらが指示しなくても、徐々に自分で確認しながらできるようになります。
問題なのは、後者です。
慣れてくると気持ちが緩み、もれが出てきます。

これはもう、大人になっても、もれたり忘れたりするものです。
ですから、後者の観点で考えると、ずっと継続が必要となります。
まあ、成長とともに親がどこまでやるかを考えないと、1から10まですべてをずっと継続してやらなくてはならないので、その時その時で絶対にもれたり、忘れたりするとまずいものを取捨選択してもいいと思います。
まとめ
朝の準備をスムーズに
- 朝起きてからやるべきことをチェック表にして、見える化
- ひと通り自分で『朝やることのチェック表』を確認しながら、できたら親子で最終確認
- 『朝やることのチェック表』の作業の目的
- 朝の作業の習慣化
- 朝やることのもれをなくすこと、忘れ物をしないこと
- 慣れてくると…
- 気持ちが緩み、もれが出てくる
- ずっと継続が必要となるが、その時その時で必要な物だけ確認するよう、確認事項の取捨選択も
今回はここまでです。次回は、放課後もよい習慣を定着させるためのお話です。お楽しみに。