発達障害 普通学級・特別支援学級でのトラブル 解決への3つのヒント

普通学級または特別支援学級に発達障害のお子さんを在籍させている場合、さまざまなトラブルが生じることがあります。発達障害児は、その障害特性からからかいの対象となりやすいです。また、発達障害児は、その場の雰囲気を読むことがむずかしく不用意な発言から他者を不愉快な気持ちにさせたりすることがあるために、トラブルが生じやすい環境ができやすいともいえます。
ですが、発達障害のお子さんの親御さんの心境としては、お子さんが今いる環境で、穏やかにお子さんの成長を見守っていたいと希望されていると思います。できる限りトラブルは避けたいものです。
ですが、普通学級や特別支援学級は、健常児と物理的な距離が近いところです。健常児でも、性格の優しい子どもがたくさんいますが、そうでない子どもも多く存在します。特別支援学級では、発達障害のお子さん同士でも、トラブルが発生することがままあります。担任の先生も、発達障害に理解があまりない方もいます。
一旦、学校でトラブルが発生すれば、早めにトラブルを解決する必要があります。この手のトラブルは長引くと大抵こじれますので、できるだけ早い対応が求められます。深刻なトラブルの場合には、学校に行って話し合いするしか解決の方法がありませんが、学校というところは多くの方々にとっては、とても敷居の高い場所です。ですが、大事なわが子のために、勇気を出していきましょう。
トラブル解決へのヒント
トラブルを解決する場合には、なぜそのトラブルが発生したのかその原因がわからなければ、解決することはできません。また、事後には再発防止策も模索しなければいけませんから、原因究明は必ず必要となるでしょう。ですが、原因究明の前に、しなければならないのが事実確認です。
事実確認は、あなたのお子さんに対して行います。そのうえで、注意すべき点が3つあります。それは以下のとおりです。
1つ目は、親御さんが感情的にならないことです。お子さんにいろいろ聞き出すのには、とても根気が要ります。お子さん自身が混乱している場合は、特にそういえます。お子さんもトラブルのなかで、気持ちが昂っているかもしれませんし、大きな不安も抱えているかもしれません。
お子さんからうまく言葉が引き出せなくて、イライラさせられる局面が多々ありますが、ここはじっと我慢です。ここで親御さんが我慢できずに怒ってしまうと、お子さんは委縮してしまって、もう聞き何も聞き出せない状態に、陥ってしまうことになりかねません。
2つ目は、お子さんの気持ちに寄り添いながら、ゆっくり確認することです。とにかく時間をたっぷりかけながら、少しずつ確認作業をすすめていきましょう。
3つ目は、時系列で事実関係を確認することです。事実関係は時系列で、「いつ、どこで、だれが、だれに、どのように、どうした(5W1H)」の客観的にまとめていないと、信ぴょう性がないと言われかねません。しかも、発達障害児の証言は疑わしいなどと、はっきり言わないまでもそういう態度を出してくる人もいるからです。また、聞き取りした事実関係を最後は、ペーパーに落としておく方がいいと思います。
お子さんのトラブルが発生した場合、特に深刻なトラブルの場合には、敷居の高い学校で、担任の先生と何度も話し合う必要がありますので、事前の準備がとても大事です。
お子さんからの事実関係の聞き取りおよびトラブル解決に向けてのヒントに関しては、こちらでも詳しく解説していますので、ぜひ、ご参照ください。

多くの親御さんは、トラブルの当事者となると冷静な判断がむずかしいと思います。ここでは、トラブルの解決への手順をお話しています。
- 普通学級や特別支援学級でのトラブル
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- こじれる前に早めに対応
- トラブル解決の手順
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- 事実関係の確認 ⇒ 原因究明 ⇒ 再発防止策の策定
- 事実関係の確認
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- 事実関係の確認はお子さんから時系列で確認する
- 事実関係の確認での注意点
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- お子さんからの聞き取りに際して、感情的にならないこと
- お子さんの気持ちに寄り添いながら、ゆっくり確認すること
- 事実関係は時系列で、「いつ、どこで、だれが、だれに、どのように、どうした(5W1H)」の客観的に整理して、ペーパーにまとめる
今回は、ここまでです。次回は、いよいよ担任の先生との話し合いですが、どんなに事前準備しても、こじれてしまうことがあります。ですが、事前準備してあると、心に余裕をもって対応することができます。
特に、話し合いがこじれる場合は、親御さんと担任の先生のいずれかの対応に問題があることが多いです。その問題点を簡単に見極める方法があります。それは、次回にてご紹介します。お楽しみに。