発達障害のお子さんに、最低限でも習得させたい3つの交通ルール(歩行者編)

発達障害の息子は3歳になる頃まで、超多動な子どもでした。外出時の際は、ひとときも目を離すことができないくらい多動な子どもでした。ショッピングセンターでは何度も迷子になり、必死になって探したことは、数え切れません。
ですから、迷子にならないように手をつなぐのですが、手をつなぐと行動範囲が狭まりますので、自由に動きたいとパニックを起こします。泣いて騒いで暴れます。不意に手をつなぐ力が緩んだ瞬間に、ピューとすぐにどこかへいなくなってしまいます。いつも、こんな感じでした。
ショッピングセンターではまだ、息子が外に出ない限り事故にあうリスクが低いのですが、幹線道路や自宅近辺の交通量の多い道路などは、そうはいきません。滅多にはいかないのですが、行かなければならないときには、息子が事故にあわないように緊張しながら歩いていました。
発達障害の息子に交通ルールを教えることになったきっかけ
その後、子育てがうまくいくようになり、徐々に多動が治まってきてパニックも滅多には起こさなくなりました。話し言葉も飛躍的に伸びてきたので、息子が5歳になった頃に、公文教室に通わせるにしました。
息子が3歳になって以降、子育てがうまくいき、とても育てやすい子どもになりました。そのようすをこちらでご紹介しています。
公文教室は、自宅から500mくらいの距離があり道路に歩道はあるものの、交通量が多いことから、当初は心配なので妻が送り迎えをしていました。妻は、息子の送り迎えの都度、交通ルールについて息子に徹底して教えていました。
交通ルールについては、信号機の意味(青は注意しながら進むことができる、赤は止まれ)、横断歩道(注意しながら道路を横断することができる)などについて教えるとともに、車や自転車の多いところでは、特に注意するように促しました。信号機は青でも、注意しながら渡ること、青でも信号がピコピコしたら渡らないこと、横断中に信号がピコピコしたら急いで横断することを教えました。また、道路を渡る際は、必ず横断歩道を渡ること、渡る際には車が来ていないか左右を見て、安全を確認することを徹底させました。
公文教室の往復も1か月くらいすると、息子は交通事故を回避できるくらいの交通ルールはマスターできたと十分に判断できたので、ひとりで行かせることにしました。親御さんがお子さんをひとりで外出させる際には、お子さんの交通ルールの理解度や交通事故を回避するための行動ができているかの見極めを、十分に行ってください。
やはり、お子さんが幼いうちのひとりでの外出は、相当にリスクを伴います。それなりにできるようになったと思っても、明らかに心配な要因があるうちは、それが払しょくできるまでは、親御さんが同伴された方が良いと思います。
息子は成人した今でも、律義に交通ルールを守っています。交通量の少ない、信号機付きの横断歩道では、他の大人が赤信号をどんどん渡っていても我関せずで、信号が青になるまで律義に交通ルールを守っています。道路を横切る際にも、横断歩道がないところでは極力渡りません。
息子との週末ウォーキングの際には、交通ルールを頑なに遵守しようとする姿勢にはちょっとイライラすることがありましたが、これに関しては息子の判断が正しいので、今では息子の判断に従うようにしています。
息子との週末ウォーキングでは、体力向上、健康維持以外にもこんなメリットがあります。詳しくはこちらでご紹介しています。
息子は、今、自動車部品のメーカーの工場に勤務していますが、工場では些細なルール違反が大きな事故につながることがありますので、工場内でのルールの遵守を徹底しています。また、この会社は自動車関連の会社なので、従業員に対して、交通ルールに関しても遵守するように徹底しています。
息子にとっては、工場内でのルールも交通ルールも同じく、あたり前に遵守すべきルールなのです。よく考えてみれば、赤信号なのに車が来ていないからと、横断歩道を渡ろうとしていた私の方に問題があったのは明白です。正直なところ、息子が交通ルールに対する認識の高さに驚いた自分がいます。今回は、私の方が反省した次第です。
- 発達障害のお子さんに、最低限でも習得させたい3つの交通ルール
(1) 信号機の意味(青は注意しながら進むことができる、赤は止まれ)
- 信号機は青でも、注意しながら渡ること
- 信号機は青でもピコピコしたら渡らないこと
- 横断中に信号がピコピコしたら急いで横断すること
(2) 横断歩道(注意しながら、道路を横断することができる)
- 道路を渡る際は、必ず横断歩道を渡ること
- 道路を渡る際には車が来ていないか左右を見て、安全を確認すること
(3) 車や自転車の多いところでは、特に注意すること
今回は、ここまでです。次回は「自転車に乗れるようになる前に、最低限でも4つの検討すべきこと(自転車編)」について、お話しします。お楽しみに。